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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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「最後の試練?」


 僕は繰り返しそういった。いや、あるだろうとは思ってたよ。けどさ、僕たち頑張ったじゃん。今回は色々と回りくどく頑張ったよね? それなんだからもういいと思うんだ。まあ、つまりはこのモグラ、めんどくせーって事。


『そうじゃ、祝福を得てきてお主たちはこの世界の理に触れてきたはず。ならこの仮の世界を少しは操れるはずじゃ』


 何をこのモグラは言ってるんだ? 小難しい事をつらつらと……つまりはどういうことなんだよ?


『つまりは、お主たちがその者達の願いを叶えるのじゃ。それが儂が与える最後の試練。必要になるじゃろうて受け取るがよい。我の祝福じゃ』


 そういって僕たちの中に光を渡すノーム。これで大地の祝福が僕と会長に加わった。祝福をつかって姫様達の願いを叶える……それがここでの最後の試練とノームは言った。まずは姫たちの願いを聞かないと何をしたらいいのかわからない。


「姫たちは何を願ったんだ?」


 僕は彼女たちの言葉がわからないから、会長にそれを尋ねる。会長ならさっき姫たちが何て言ってたのかわかってる筈だ。


「お姫様達……というかここの人たちの願いは変化が欲しいみたい」

「なんだそれ?」


 変化ってなんだよ? そんなにここは退屈なのか? 退屈は平和って事で悪い事じゃないと思うけどね。まあ平和が退屈なのは同意するけど。でもそれは贅沢な悩みだよね。


「変化って具体的にはどうしたらいいんだよ?」


 それだけじゃちょっとわからない。だからちゃんと会長が姫たちに詳細を聞く。


「なんか、夜が欲しいみたいだね」

「夜?」


 またなんで? 確かにここは常に太陽が出てるから夜っなさそうだけど、ない物の概念がないんであるんだ? 僕たちが最初の接触者じゃないの? 


「ノームさんが色々と吹き込んでるみたいだね。自分でこんな所を作って不満を持たせるのもシステムの縛りなのかな?」


 実際ノームなら夜くらい作れるよね? それをしてないのは、僕たちのような祝福を求める物の為の試練として残してるって事か? でも僕たちが夜を作ったら、次はどうなるんだろう? 普通のゲームならプレイヤー一人一人、同じことを繰り返させればすむことだけど、LROは違う。ずっと皆の世界は地続きだ。


 まあけどその時は別の要求がきっと来るんだよね。なら僕たちが考える事はこの閉じた世界に夜を作る事だ。


「でも夜なんて祝福で作れるか?」


 祝福関係なあるのかなそれ? なさそうだが……


「ノームさんが祝福が必要になるって言ったんだし必要になるんじゃないかな? この世界の力はコードで書かれてる。祝福もそれは例外じゃないよ。私たちは祝福を操れる。祝福は純粋なコードに近い力だよ。祝福なら、コードに干渉出来る……んだと思う」


 難しいが……とりあえずやってみよう。

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