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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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 風帝武装アウラを発動させ、僕は空に駆け上がる。風帝武装アウラなら、空中をかける事が容易だ。風が足場を作り、踏んだ瞬間に突風が吹いて自分の脚力と更に風によって素早く進むことが可能だ。一回で数十メートルは跳べる。とりあえずどの程度柔らかいのか確かめる為にも一太刀を浴びせてみたくて僕は渦から現れたミミズの一体に近づく。そして下から上へすれ違いざまにフラングランを叩き込む。刀身と奴の体がぶつかった瞬間に青白い雷が光った。刀身を抉りこませて更に内部に雷を走らせた結構えぐい攻撃だった。


 どのくらい減ったのか僕は敵のHPを確認する。するとわかってたけど、あんまり減ってない。僕の攻撃を受けたミミズたちは怒り狂ったのか、大きく体をうねらせて襲い掛かってくる。けどその速さは大したことはない。僕にとっては余裕で避けられるスピードだ。大層なアイテムを使って出てきた割には体力だけが自慢なのか? それならまあ……時間はかかるが倒せないことはない。向こうから迫ってくるのなら簡単だ。


 紙一重で避けてそのすれ違いざまにフラングランを叩き込んでいく。僕の四方八方にはミミズの体がある。四体いる内の全てが僕に向かってきてる。セラの奴いるか? って感じだが、あいつもきっと多分攻撃に参加してる筈だ。あいつはもともと暗器使いだし、タゲを取らない様に立ち回ってるんだろう。僕はその分、派手に暴れてターゲットを固定させておくことが大事。こいつらのじゃりじゃりとした牙に捕まったらそれで終わりそうな感じがあるが捕まらなけばどうってことはない。


 僕にはこいつらの攻撃が当たる気がしないよ。そう思ってると、やつらは僕を捉えられないことに業を煮やしたのか、別の手段に打って出た。それは霧だ。なんか緑色の霧というか煙を出して視界を遮ってる。そもそもあいつら目ないしな。


「どうかんがえてもあれって毒とかだよな?」


 緑色の煙とか絶対なにか特殊な効果があるに決まってる。無暗に突っ込むのは得策じゃない。けど、僕にはやりようがある。周囲の風を掴んで吹かせればいいのだ。風によって緑色の煙はながされていく。そんな物僕には無意味。


「ん?」


 何やら煙が晴れて見えたミミズには装甲がついてた。それはさっき飛ばした煙と同じ毒々しい緑色した鱗みたいなものだ。どうやら切られまくったからその対策をしてきたみたい。あの鱗がどのくらいの物か……確かめてみないことにはわからない。だから僕は突っ込むよ。再び至近距離の戦闘。鱗自体はそんなに固くはない。いや、違うんだろうけど、フラングランはその防御力を上回ってる。何せ風を纏ってるしね。


「なんかベタベタするな」


 もしかしてつるっとして武器を手放せるのが目的? んな訳ないか? もしかしてこの粘液みたいなのは武器を溶かすとか? フラングランも鎧も風に覆われてるからその実感はないが、あたりは何か変なにおいしてる。鱗を斬る度に弾ける緑色の粘液のせいだと思う。なんかもしかしたら僕はこいつにとって相性最悪な敵なのかもね。狙いが悉く外れてる。このままいってほしいなって僕は期待するよ

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