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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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 こちらに向かってくる怪しい奴ら。実際の所、この背の高い向日葵を上手く使って祝福も使えばやり過ごす事は出来る気がする。最初はこいつに見つからないにように移動する為に風で色々としてたし。けど、こいつらは何か怪しい。


 別に夏の問題になんの関係もない可能性は高い訳だけど……だっていままでこんなその場所の人がかかわってるって事無かったしね。僕たちが解決しなきゃいけない問題は大体、ここの人達ではどうしようもない物が多かった。だから今回もそのパターンだと思うんだよね。


 なら、こいつらはきっと関係ない。けど、何やら悪事を働いてそうなのに見過ごすのもどうかと思う。けど確実な証拠もない。確かに何やらやり取りしてけど、僕には奴らの言葉がわからないからね。会長がいたら……と思うが、むこうが進展するときに、言葉がわかる会長がいないとどうしようもないからな。


 こうなったらやっぱり向こうの出方で判断するしかない。なにかやましい事があれば、暴力に訴える筈。まあこんな向こうからしたら巨人がいきなり現れたら誰だって武器を向けるかもって問題はこの際あれだ……脇に置いておこう。

 殺しはしないから問題ないだろう。


(よし!)


 僕はわざと見つかる様に姿を現す。すると明らかに奴らはうろたえた。驚愕し、逃げだそうとする者も中にはいる。だが、多分リーダー格の奴なんだろう。そいつが声をかけて非戦闘員をすぐさま後ろに下がらせて何やらいってくる。


 けど、こちらにはそれを聞き取る知識がない。向こうは警戒してるが、まだ攻撃してこない。流石にこちらから手を出すのはなんかね。こっちが悪者みたいじゃないか。


 とりあえず言葉がわからないから僕は指をさしてみる。「さっきのやり取りみてたよ」って意味を込めてね。するとその意味を理解したのか、奴らは行動をとった。しかも厄介な行動だ。部下たちをこっちに向けてきて、それを持ってる自分自身は非戦闘員たちと共に逃げだした。


「あっ、それは考えてなかったぞ!」


 普通はそのくらい想定してないといけなかった。僕だって勝てそうにない相手なら迷わず逃げる。まあ、こんな逃げ方をするかは別だが、その時と場合によるだろう。とりあえず雑魚を向けてきて、逃げだしたのなら、やっぱり何か不味い物を持ってるってことだろう。


 セミに乗って向かってくる奴らはとりあえず風を乱して各々落としておいた。相手してる場合じゃない。


「くそっ! 厄介な感じで飛んでるな」


 いつもならこの向日葵の上を飛ぶのに、今は向日葵の中を飛んでるから、視界が悪いし、風の影響も伝えにくい。でも風意外だと、この花畑に影響があり過ぎるからな……海ならいけるか? 別に海いってるけど、水だし。でもどう使うかは浮かんでこない。


「向日葵を気にしてたら逃げられるな」


 向こうはその小さな体とセミの飛行能力でとても素早い。何とか視界から外れて見失わせる気だ。実際、今僕が追えてるのが奇跡的と言える。僕のこの目があってこそだ。


(待てよ。なら奴らの進路を予測するとか……いや無理か)


 僕は直ぐにその考えを捨てる。だってそれが出来るのは相手よりもこっちが地の利を知ってる時だけだ。明らかに向こうが地の利ある。やっぱり無理矢理やるしかないか。僕は走りながら意識を中に向ける。風を更に詳細にコントロールすることを試みるんだ。


(やれるよな?)

(ん……任せて)


 風の妖精もそういってくれるし、僕は力を風と海に振り分ける。そして準備が出来た事を確認して風を吹かした。それは突風だ。だけど、なるべく向日葵の間をすり抜ける様にしてその姿を上空にあぶりだす様に吹かせた。向日葵に影響ない様にするのが大変だったよ。


 けど下から吹き上げてくるような変な突風で奴らは向日葵の上に投げ出されてる。僕はそいつらを海を使って包み込む。風に七割の力を振ってたから作れた海は小さいが、奴らは小人だから問題ない。それに狙いは一人だけだ。

 さて、何やら持ってる筈だからそれを渡してもらおうかな?

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