表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

8/8

7、支度

絶賛、下積み時代中・・

 後の時間は自由行動

 何しようねー

 んー

 この町で何しようが自由だけどー


「とりあえず宿のチェックイン済ませよ」


 ここから東に3ブロックの〔羽休み〕にむかおう!


~移動中~


 お、あったあった。


 その名前が含まれた看板が見えて、後ろに同じ名前の建物がある。

 高さ的には5階建みたいだった。

 広さ的にも宿にしては結構広い方ではなかろうか。


「すいませーん」

『いらっしゃいませー』


 中に入ると

 大小の机と椅子が沢山あった。

 食欲をそそる匂いがどこからかしてくる。

 手前と奥で2つのカウンターがある。


『宿の予約は奥の方になりますー』

「あっ、はーい」

「30日分の予約を取った、カナといいます」

「今からでもチェックインできますか?」

『大丈夫ですよー』

『では、何か身分を証明できる物をおねがいします』


 ついさっき、もらったカードを渡す。


「これでいいですかね?」

『はい、ありがとうございます!』


 店員はカードを受け取ると

 右手にある透明な石の上に置いた。

 石がチカッと一瞬光り


『登録完了しました』

『こちらのカードお返ししますねー』

「はい」


『では、こちらが鍵ですのでタグについてある番号へお入りください』

『お出かけする際はこの鍵をこちらまで預けに来てくださいねー』

「ありがとうございます」


 タグには“303”とあったので、3階の部屋へさっそく向かう。

 鍵を開け部屋に入ると、


「うーん、ビジホ!」


 といった感じのシンプルだった。

 ビジネスホテルみたく中に物はあまりない。


「あ゛―体が休まるー」


 部屋を借りて、安息できるのはいいことだけど・・・

 明日から働かないとだめかー

 異世界に来ても変わらんね...

 ”生きるためには”ね。

 ・・・・・


<ぐぅ~


 ・・・・・

 お腹すいたわ。

 そういえば今の時間は午後かな?

 1階にはじめて入ったとき、良い匂いしてきたしレストランよね。

 降りてみよっと


    そのとき


「はっ!」


 思いついたぞ

 硬貨売ればいいんじゃ?

 出会う人たち昔のとか言ってるし、なんか売れそうじゃない?


 というわけで、再び奥のカウンターへ行き


「すいませーん」

『はい、なんでしょうか』

「物を売りたいんですけど、どこか良い所ってありますか?」

『どういう物をお売りになられますか?』

「骨董品なんですけど~」

『でしたら、ここから少し左の脇道に入って、次を右へ行き路地裏に入って行きます』

『すると、〔烏堂〕というお店があるので、そこへお売りになると良いと思います』

「ありがとうございます!」

「出かけるのでカギを預けますね」

『はい、行ってらっしゃいませー』


 良い情報も手に入れたし、向かうとしよう!

 ちゃっちゃと売ってご飯食べよう!


 言われた通り行くと

 あまり目立たないような所に〔烏堂〕というお店があった。


「すいませーん」

『あっ、いらっしゃいませぇ』

「ちょっと買い取ってほしいものがありまして」

『な、何でしょうか』

「これなんですけど、まず売れますかね?」


 手持ちの硬貨を出す。

 すると、


『おおぉ!昔の硬貨ではないですか!』

「金貨は途中なくしちゃいまして..」

『銅と銀を見れただけでも幸せですぅ』


「大小5枚ずつおねがいできますか?」

『え?全部じゃないのですか?』

「手持ちがこの硬貨しか無くて..」

『安心してください、私はそこらの野郎とは違うんです!』

「は、はい?」

『全部くれたら割り増しますよぉ?』

「じゃ、お願いします。」


 しばらくして


『おまたせしましたぁ』

『こちらが、“今“の大銀50小銀40大銅50小銅50になりますぅ』

「あ、ありがとうございます」

「いいんですか?こんなにも」

『いいですよぉ』

『あ、荷物、入らないですよねぇ。』

「大丈夫ですよ」


 吸い込まれるように鞄へしまう。


『見られないカバンだなと思ったらぁ、なるほどなるほどぉ』

「?」

『ひょっとしてぇ有名な冒険者さんですか?』

「いや全くですね。ギルドカードも作ってないし。」

『じゃぁ物好きな貴族サマでしょうかぁ?』

「私は違いますね。」

『なるほどなるほどぉ』

『相当実力があるとお見受けしますぅ』

「そ、それはどうもです?」


 よくわからない空気になったので

 さっさと出ることにしよう。


「このあと用事があるので失礼しますね」

『えへへ、ありがとうございましたぁ』

『今後とも宜しくお願いしますねぇ』


 お金たくさん手に入れたし!宿に戻ってご飯を食べよ!


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ふぃ~、やっとご飯食べられる~」

『おまたせしました~

     ・

     ・

     ・

『お会計、小銅15枚です~』

「はい(チャリチャリ)」

『ありがとうございました~』

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 ヨシ満足!

 さて!何をしますか!どこに行きますか!


「うーん・・・」


 異世界で今やることってなんだ...?

 テキトーに挙げてみる...


1、周りの人々を観察する

2、お買い物

3、観光


 うん、こんなものよね。

 ではいってみよう!


―――――――――ミニレポート―――――――――

1、観察

 冒険者や私生活を営む人々で道路は賑わっていた。

 しかし、人だけにあらず亜人・獣族がいる。

 細かな服装にいては、バラバラであり特徴は

  ・機動性

  ・防御重視

  ・利便性

  ・格好良さなど

 故に、少しの露出があろうとガチガチの重装だろうとこの世界では普通のことであると覗える。

 私が今着ているのと比較すると、私の服装は少し目立つ方じゃないかと思う。


 私たちの世界とは大きく違う点がある。

 それは、武器を持ち歩く人がいるという点だ。

 あっちでは違法だし、恐怖を感じたが

 ”私”だからか、自然とその感情は消えてった。


2、お買い物

 私がこの世界で生きていくための基本的な買い物をする。

 ここで私が買った物は

  Ⅰ・片手でも持てるぐらいの軽めの剣と重めの剣(各鞘付き)

  Ⅱ・体が隠れるくらいの大きな丸盾

  Ⅲ・軽めの魔法杖

  Ⅳ・初級魔法書

  Ⅴ・いかにも体によさそうなポーション2つ

 どれも初級のものばかりだが、無いよりかは全く違うだろう。


 次は小さい買い物をする。

  ⅰ・水筒

  ⅱ・大小のタオル

  ⅲ・歯ブラシらしき物/歯磨き剤らしき物

  ⅳ・羽ペン/黒インク/紙

  ⅴ・鍋/お皿2枚/フォーク/スプーン/グラス

  ⅵ・寝巻き

以上、私が買い上げたものである。


  残ったのは小銅20枚だった。


3、観光

 これだけ家や人があってもどこか田舎さを感じた。

 科学・工学が発展した私たちの世界とは何処か遅れて見える。

 しかし、その分を魔法パワーで補っているのはさすが異世界といったところ。


――――――――――――――――――――――――


 いやー買った買ったー

 で結局残ったお金は小銅20枚だけかー

 ・・・・服、寝巻きしか買えてねー

ゆっくり選びすぎちゃってもう日暮れじゃん。

 はぁ、戻って夜ごはん食べよー


 その後、私は宿に戻り夕ご飯を食べて


「すいませーん戻りましたー」

『はーい、カナさんですね』

『こちらです』

「ありがとうございます」


 部屋に戻り、私はベッドへ力尽きるように倒れる。


「疲れたわー。でもいっぱい物は買えたし、あの宝箱をくれた人には感謝しないとねー」

「ふぁ~、異世界は自由かと思いきや、結局働かされるなんて...」

「あ―むりぃ...寝るー」

「うっ、眩しいってー..まぶしい?...」


 ちらっ


「腕輪赤く光ってるー?!」

「えぇ?!今から?!ちょと...」


 誰かから『早瀬ちゃん♪お金あげたからその分働いてね♪』と言われてるような気がした。


「もう!ちゃっちゃと終わらせるわよ!私は寝たいんだから!」

「行くよ!」

「困っている者!お救い致します!」


 掛け声とともに、テレポされる。

    ・

    ・

    ・

 転送が完了して視界が開けると

 周囲を見てみると知らない場所・・

 少なくともどこかの「森」に飛ばされたと感じた。


「どこ?」

『おわぁっ?!だれだお前!』

「うわっ?!あんたこそ誰よ!」


 突然叫ばれて私は驚き、声のするほうに振り向くとそこには

  ・ぐちゃぐちゃになった馬車の積み荷らしき物

  ・倒れている男女

  ・周囲を取り囲むいかにも『盗賊』っぽい奴ら


「・・・悪党ね」

『なんだ?お前、自分から襲われに来たのかァ?w』

『ボス、こいつは良い女じゃぁねぇか!取って食っちまおうぜ!』

『ボス、さらに売ればカネがたんまり入りそうだァ!アハハ!』

『おう、お前ら臨時報酬だ!やっちまえ!』

『『『『『おう!!』』』』』


 飛ばされて早々に襲われる始末・・

 面倒だなーと思う反面、初めてのリアル対人戦で少し不安になる。

 が、その感情は一瞬にして消えた。


「だるいわね。あんたたち。」

『うるせぇぞ!』


 盗賊の1人が襲い掛かってきた。


「ふっ」

『よけんな!』


 さらにもう1人


『でやっ!』

「っ、おそい!」


 躱し、全力の腹パンをかます。


『うぐがっ!』


 そのまま倒れ気絶。


『テメェ!よくも!』

『オラっ!』

「せいっ!」

『うがっ?!』


 また襲ってきたが同じくダウン。

     もう1人もう1人・・

 そして、らちが明かないと思ったのか私を取り囲んだ。

 さらに、男たちは剣を抜く


『もうお前に逃げ場はないぜ?殺されたくなければ、今すぐ俺たちに捕まるんだな!そして、一人突っ込んできたことに後悔しろ!!』

『やれ!』『『『おう!』』』


 一斉に襲い掛かってこようとしていた。


「言っておくけど引くなら今のうちよ」

『なに?』

「あなたたちじゃ私に敵わないからよ!」

「<魔力開放>!」


 私は魔力を解き放ちプレッシャーを与える。


『『『『『うわっ?!』』』』』

『怯むな!○せ!』

『『『『『う、うおおおおおお!』』』』』

「<エクスプロージョン>!」


<ドカーン!


『『『『『あちいいいいい!』』』』』

『ごふっ!』『がはっ!』『あがっ!』


 男たちは炎を浴びた後吹っ飛ばされ、木々に強くぶつかり気絶する。


『くっッ..』

「私、魔法1回しかつかってないけど?」

「それでこの有様?勝つ気ある?」

『小娘がァ...調子に乗るな!』


 盗賊のボスが正面から向かってくる


「同じこと。<サンダー・チャージ>」

『〇ねええええ!!!』

「だから遅いっt『オラッ!』

「っ!」


 素早くよけたが、私の頬に一筋の切り傷ができる。


『ざまぁ!』

「調子のんな!」


 カッとなって今度は私から距離を詰める。

 身体強化をかけて確実に重い一撃を入れる。


『はやッ?!』

「食らいない!キーーーーック!」


<ドスン!バリバリバリ!!


『うごッ?!ぐああああああ!!』


 ボスは吹っ飛ばされて、ボロボロになったが立ち上がる


「まだやる?」

「私これまで4回しか攻撃してないけど?」

『ハァ・・・ハァ・・・』

「奪ったものは置いてきなさい。それで、許してあげる」

『お前・・ただものじゃねぇな・・』

『覚えてろよッ・・・』

『お前ら、ブツは置いてけ!命あるだけマシだ!逃げるぞ!』

『『『『お・・おう!・・』』』』


 いつのまにか、盗賊たちは全員起き上がり

 盗品を置き一斉に散っていった。


「あー、なんとかなった。」

「私強くない?」

「この体めっちゃ動かしやすい...魔法の発動も無意識だし..」


「そんなことより!おーい、大丈夫ですかー?」


 倒れている商人の男女にかけよる。

 息自体は僅かにあり、気絶しているように見える。

 ところどころ切り傷があり、出血も多少ある。


「異世界流処置!」


 魔法で傷口を塞ぎ、癒しを与える。

 ポーションも口にそっと注ぎ、回復を促す。


 すると穏やかな寝顔になったのでこれでよし。


「襲われないようにちょっとした<結界>でも張っときますか」


 印とか必要だったっけ?

 異世界はどうなのだろう..

 まぁ<九字印>のまねごとでいっか!


「<護身結界>!」


 周りの空気がどこか暖かくなったような気がする。


「ヨシ!終わり!帰る!」


 左拳を上に挙げて


「<リ・テレポーション>!」


 部屋に戻り、寝る準備をする。

 一気に魔法パワーで体を清め、そのままベッドイン。


 私の意識はすぐに沈んでいった。

最終的に残ったお金は小銅6枚です。


森の中は暗めですが、カナさんは暗視能力が備わってます。

あと、カナさんの腕輪は左腕についております。


ミニレポートが今回の9割っすね。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ