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5、起居

つづき頑張ります!

「そういえば、ここ村だけど市場とかあるの?」

「ううん。ないけど、ここは食べ物の産地だから屋台に行って分けて貰うの」


 いいね!生産者から直接購入する感じ!新鮮一番よね!


「まずは、どこに向かうの?」

「お野菜をくれる、エマおばさんのところにいくよ」


 村の中心まで来ると屋台がある。

 日暮れなので、夜ご飯の支度をするために何処の店も、たたもうとしていた。

 まずその1つに、エミリはかけ寄り。


「エマおばさん、残った野菜ください!」

『いいよ!時間も時間だし、半額ね!』

「ありがとう!」


 次に、その反対側へかける。


「ガンおじさん、残ったお肉ありますか?」

『おう!まってたぜ!こいつが今日の分さ』

「ありがとう!」

『あとこれも持ってけ!親に、食わせてスタミナつけてやんな!』

「うん!」


 少し、端に行き


「ダレルさん、ラーシュは残ってますか?」

『うん、2袋残ってるからあげるね』

「ありがとう!」

『いつも頑張ってるね。重いから家まで持っていってあげるね』

「ありがとうございます!」


「フリントさん、魔力を貯める石の魔力が切れちゃったので補充か交換をお願いしたいです」

『今日は遅かったじゃない。時間無いから補充じゃなくて、交換にするわね。代金はいつものよ』

「はい!わかりました!」


 手際良いね~働き者だね~

 私なんてぼーっと突っ立ってるだけだわ。

 皆、お人好しでいい村ねー。

 なんか暇ねー......

 ん?


 壁沿いに行き、ベンチで休もうかと思っていたら

 どこからか、


『おい!今期のノルマが足りねぇぞ!カネはどうしたぁ!?』

『すまぬ。今回はあまり売れなかったのじゃ。足りなかったのは申し訳ないが、諦めて引き取ってくれんかの』

『はぁ?!誰のおかげでこの村が今も残ってると思ってるんだぁ?』

『重々承知しとるんじゃg...


 揉め事は村中心の建物の端の部屋から聞こえてきた。


(はぁ、聞いてらんない、助けにでも行きますか。)

(なんで私が座ろうとした椅子の後ろの建物から聞こえてくるのよ...)


 役所みたいな建物の中に入り、大声のする部屋まで行く


(関係者じゃないけど、勝手に入らせてもらおっと)

(はぁ、めんどk)


『――貨あと50枚集めてこい!!じゃねぇとこの村焼き払うからな!!』

『あぁ、この村だけは勘弁を..』


(...突撃よ)


 さっき、聞いてた時よりもだいぶエスカレートしていた。

 急いで私は扉を開けて、中に入る。


『あ?誰だこのアマ?』

『?』


 困惑しているようだけど、勢いで押し切る。


(うっわ~チンピラくさ~できれば関わりたくないね~)

(もう適当に済ませよ)


「まだ、納金し忘れがあったから持ってきたわ」

「これで、税のほうは足りるかしら」


 私は、持っていた小金貨10枚を部屋真ん中の机の上に出す。


『おぉ!‶昔の〞金貨...!!。へへっ。これでOKだ』

『これで、ノルマは達成だな』

『おい!じじい!あるならさっさと出せよ!煩わしい!』

『次はきっちり準備しとけよ!』

『じゃぁな!オイ!オマエら撤収だ!』


 私はこの部屋に興味無く、全然見ていなかったが

 四隅に不自然に置かれた大きい箱があった。

 取り立て人が、合図した瞬間、箱から刃物を持った男たちが飛び出てきた。


 私は少しびっくりしたが、男たちはそそくさと撤収していった。


(あいつら、絶対このおじいちゃん○してたやん)

(来て良かったわ..)

(あぁ、エミリちゃん待たせちゃったかな、早く戻らなきゃ)


 私は部屋から出ようとすると


『先ほどはありがとうございました。危うく、この村がなくなるところでした』

「いえいえ、無事で何よりです」


『そういえば、さっきの金貨はどこから?あんなにもこの村には残ってなかったはずじゃったが...』

「・・・いいえ、ちゃんと数えたらありましたよ」


『はて?そうじゃったっけ?』

『まぁいい、お嬢さんに助けて貰ったのは事実じゃしな』

『あれ?お嬢さん...?確かに、この村では見ない顔じゃな。お嬢さんってことは、どこかの貴族じゃったかの?これはこれは、とんだお見苦しい様を、ましてやお助けいただくなんて...』

「大丈夫ですよ。‶私〞は貴族じゃないので(2回目)」

「それじゃ、私はこの辺で、待ち合わせがあるから失礼します、では!」

『あ、あn..


 長引くと思うしさっさと部屋・建物を出た。

 もといた場所へ戻ると、大きな荷物を抱えたエミリがいた。


「カナ~おそいーどこ行ってたの~?」

「ごめんね。ちょっと用事ができちゃって...」


「まぁいいや!帰ろ!」

「そうね。」


「荷物多いね。私が運んであげようか?」

「ありがとう!」


 私の小さなバックに、エミリが買った荷物をいっぱい入れる。


「ほとんど入っちゃった!」

「さて、帰ろーう」


 家に帰えると、ルイラは色々準備をしていた。


「ただいま~」

『おかえり、じゃぁ早速買ってきた物をちょうだい』

「は~い。カナ、お願い」

「おっけ、じゃぁ出してくね~」


 そこから私たちは、残り一日を過ごした。


 分かったことがある・・・


(なるほどなるほど、さすが異世界ね。関心関心)

(っていうか魔法の石系が便利すぎる...なんでもありか?)


 それは、石系が万能!


 掃除、湯沸かし、乾燥、明かりetc.

 全て魔法石、魔道石でこなすことができるからである。


(さすがだわ。でぃふぁれんとわーるど...)

 と湯に浸かりながら思う。


 夜ご飯を食べ、体を洗い、就寝するだけになった。

 リビングに集まりおしゃべりタイムへ

 が、着替えたエミリを見て私は気づく。


(あれ?私って服一着しかなくね?)

(.....)

(服欲しい!!)

(いくら、魔法があるからと言っても破れたら意味ない!)


「あっ、金貨使っちゃった..」

『どうしたの?』

「私、旅してたからー金が無くなっちゃってー。そろそろ稼がなきゃなーなんて思いましてー。」

『え、旅してたの?』

「そうですよ?」

『まぁそうよね。こんな田舎に遊びで来る人なんてあまり居ないし』

「何処か働ける所ってありますか?」

『ここの村は生産側だから人手は大丈夫なのよね。だから、隣町になるけどいい?』

「かまいません!何でもいいです!」

『‶何でも〞ね。いいとこ知ってるから紹介してあげるわ』

「はい!」


(うおおおありがたい!)


『そうだ、エミリ』

「なに?」

『私の呪いがなくなったから、お父さんを迎えに行ってあげて』

「えっ、行っていいの?」

『ええ、いいわよ。』


「ちなみにお父さんはどちらに?」

『【ビスタ】よ』

「?」

『ここの地域の中では一番大きな町ね。

『ちなみに、カナの働く場所もその町になるから一緒に行きなさい?』

「はい!」


「じゃぁ、明日もういっていい?」

『ええ、行ってらっしゃい。』

「エ!明日?さっそく?」


『朝、馬車が出るからそれに乗って行くといいわ』

「カナ!ビスタへ一緒にいこ!」


(ゆっくりしていきたかったんだけどなぁ...)

(まぁ、四の五の言っていられないか。)


 その後、エミリの部屋へ向かい就寝


(ベッドで寝れてさいこう~)

(なんか隣にエミリちゃん居るけどもう何も考えられない~)

(ねる~)


 すぐさま、寝てしまった。

      ・

      ・

      ・

 リビングに一人、ルイラは残った。


『エミリが連れてきたあの子』

『話によると、』

『【エルダー・ベア】を一撃で倒した。』

『そして、大量の荷物を空間にしまって、取り出した。』

『しまいには、私の呪解。そして、治癒。』

『なにより、あの子の体からあふれる魔力...』

『そういえば、ここらの森の最深部には何か話があった、って言うけど...』

『いやね。考えすぎよね。きっと、寝込みすぎてちょっとおかしくなっただけだわ』

『はぁ~やだやだ。ちゃちゃっと準備して寝よ寝よ』


 そうして、夜が明ける。




ハテ村は作物の原産地で、質は高い方です。

しかし、最近はちょっと調子が悪いみたいですね。

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