2、魔法
まだ、異世界もののテンプレは続きます。
「あそこいらないだろ」って?
すんまそ。
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「パパ~見てて~〈ファイア〉!」
手から炎が出ている。
「ママも見てて!〈ウィンド〉!」
手から出ている炎が、大小を変えつつシャルロッテの周りを、生きているかのように高速で動いている。
『すごいな、もう魔法の同時発動を覚えたのか!立派だぞ!シャルロッテ!!』
『我がメシアール家も鼻が高いな!』
《そうね、母親としても、子供の成長はうれしいものね。》
《シャルロッテ、危ないからほどほどになさい~》
「は~い!」
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「ふあぁ~~、何かいい夢を見ていたような気がするな~」
目が覚めると、夕方であった。
「でもそうか、あの夢は私の夢じゃなくこの子の記憶か~」
「シャルロッテ...かわいい名前してるじゃないのよ...」
「でもでも?今は一応、私だし?この名前も私ってことよね?」
「改めてこの子の名前は.....記憶をたどると........」
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《あなたは、シャルロッテ=フォン=メシアールよ》
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「お母さん.....」
「でも!これからは私!心機一転!【シャルロッテ=カナ=フォン=メシアール】として新たにスタートするわ!!」
カナのやる気が10あがった!
「おや、今は夕方かね?ふむ、日が落ちてきちゃうわね。急いでやることやらなくちゃ」
「とりあえず、今日は神殿で過ごすことにして.....あれ...やっちゃうか!」
そうして、神殿へ戻った。
「さてさて!異世界の定番!それ即ち魔法!」
「いったいどんな魔法が使えるのやら、楽しみですね~」
少しストレッチをし、魔法を放つ準備に入る。
「やはり、まずは定番の魔法!〔空間魔法〕!」
「いわばアイテムボックス!!中にはスキル扱いだったりするんだけど。」
「では、この祭壇に置いてある宝箱をこのショルダーバックに収納したいと思いまーす」
「空間魔法の構築方法は.....こうして...こうして...こうで...こう!」
「そして、しまう!」
宝箱がショルダーバックの中に吸い込まれていった。
「おぉうふ..空間魔法ムズっ。これは最後にしておくべきだったかな..」
「次は、外が暗くなってきているので〔生活魔法&光魔法〕!」
「明かりをともすよ!」
「魔法の構築はさっきと比べれば簡単なはず...」
「周りをすべて照らすイメージで....そいやっ!」
「〈ライト〉!」
私の居る部屋が光によって照らされて十分明るくなった。
「次は、〔攻撃魔法〕たち!悪い奴らをやっつけるぜ!」
私は手を前に出す。
「エントリーNo1.〔炎〕!イメージは灼熱」
「〈ファイア〉!」
うねるように勢いよく吹き出した。
「エントリーNo2.〔風〕!イメージは台風」
「〈ウィンド〉!」
空間を切るかのように、風が吹き荒れた。
「エントリーNo.3〔水〕!イメージは高圧」
「〈ウォーター〉!」
体を貫かんとする水が、神殿の壁にぶつかり、きれいにすると同時に、すこし壁を削っていた。
「場所は変わりまして、外になりま~す」
「エントリーNo.4〔土〕!イメージは大地の隆起」
「〈アース・ウォール〉!」
私の目の前に、巨大な土の壁が下からせり上がる。
「エントリーNo.5〔雷〕!イメージは放電」
「〈サンダー〉!」
まばゆい高圧の雷が、バリバリッ!!と大きな音をならし、着弾点は黒焦げになっていた。
「お次は危険な魔法....あとは使いどころがもっとも重要なやつたち.....」
「はじめはこの子。〔闇魔法〕。イメージは呪い。」
「構築は..こうの..こう,,」
「〈コラプション〉...」
目の前の植物は色が変わり、生気が感じられなくなっている。
「お次は〔聖魔法〕。イメージは浄化。」
「〈キュア〉、〈ヒール〉」
先ほどの、生気が感じられなくなった植物は、一変して、だんだん元に戻っていき聖魔法のおかげか、輝いてみえる。
「これらの魔法って、下手したら王国?で監禁or処刑ものだからね.....」
「使いどころを見極めていかないと」
・・・
「こほん!」
「気を取り直しまして〔付与魔法〕!イメージはのり付け」
「このサバイバルナイフに風のごとく切れ味を!」
「〈エンチャント〉!」
ナイフが無属性から風属性になる。
「せいっ」
以前よりも軽く、その一振りはとてもしなやかに見えた。
「ネクスト!〔強化魔法〕!イメージは強靱な肉体!」
「〈ビルドアップ〉!」
神殿の壁に向かって立ち
「おおおおんりゃああああああああ!!!!」
バゴン!!パラパラ...
正拳突きをかまし、壁に大きなひびが入る。
「いったあああああい!!」
・・・・
「こほん!こほん!」
「最後に、魔法の合わせ技!」
「とりあえず目標!森に恵みを!」
「構築は..こうして...よし!」
「まずは、大量の水〈ウォーター〉」
「次に、聖魔法を付与〈エンチャント・ホーリー〉」
「そして、あふれる前にこの空間に圧縮〈コンプレッション〉」
「これを継続!はあああああああ!!」
・
・
・
「うっ..さすがに魔力消費が激しいね...だけど!」
「特大の聖水魔力風船だよ!」
そして、一回だけ全力でぶっぱなす。
「真上にそぉい!弾けて!圧縮解除!」
「私命名!〈セイクリッド・シャワー〉!」
真上に放った魔法は空高くで破裂し、森全体に、聖水が降り注ぐ。
「気持ち~」
「はぁ~疲れた~もうだめ~~」
「てか、シャルロッテはすごいね、素質ありまくりじゃん。」
魔力を一気に使いすぎて、倒れ込む。
「さてぇ~明日、どうしようかな.....」
「とりあえず、川探し、村探しでいっか~~」
「しばらく休憩~」
そして・・・
「暗くなったね。」
「さっと体を洗っちゃお」
夜になり、森に出て誰も居ないことを確認し、たき火をし、服をすべて脱ぎ、全身に水で洗浄する。次に、体を浄化して。もう一度、水で洗浄する。最後に、風魔法で全身の水をとばす。
「しかたないわよね...」
魔法も便利だけど、疲れるし、お風呂に入りたいなと思った。
そして、カロリルーメイト1箱を開け、やっぱこれあれよねと食べた。
神殿へもどり、就寝の準備をする。
床は堅く冷たいし寝るのには向いていないので、仕方なく祭壇で寝ることにした、やはり、堅いのは変わりないが床よりはましである。
「明日もがんばろう。」
神殿だからか、流れ込んでくる魔力はあたかかく、そのまま眠ってしまった。
・・・一夜すごして
「ふあぁ~」
だんだん暖かくなるのを感じて、私は目を覚ます。
「まずは、朝の運動!」
朝のラジオ体操第二を済ませた後、昨日の復習をする。
カロリルーメイトを1箱開けて、2本食べ出発する。
「まずは位置確認。とう!」
高く真上へ跳躍して、現在地の周りを見てみる。
「お、あれは、川じゃね?」
「っておちるーーー」
川を発見し、そこへ向かおうと決めて真下に落下し失敗する。
「い゛て゛っ゛」
「・・・と、とりあえず向かいますか。」
あらためて木々や周りの植物を見るにいろんな果実や木の実、花、茸など、たくさん生えており、まず地球ではではあり得ない、光景であった。
きっと神殿パワーだからだろうなと私はそう思った。
しかし、自然に手が伸びそれを取ったとて、何ら違和感も感じないのはシャルロッテの記憶だからだろうか、薬用、食用などの区別がすぐにできた。
「この子、優秀すぎでは?」
歩きながら採取し、川に着いた。
「おぉ、川きれいだね。よかったよかった。」
川をのぞいてみると透き通った透明であり、川の水はきれいであった。
「やっぱりきれいだね、どれどれ~」
「あ。」
「あ、え、こ、これが、私の、顔?」
この時初めて川の水面に映った自分を見た。
赤い髪の毛で黒のメッシュが入り、黄緑色をした瞳の顔が水面に映っていた。
「うそ、かわいすぎない!?」
あまりの美人さに驚く私、やっぱり元の私じゃないのなぁと感じた。
「まぁ、材料あつめますか~」
他の木にとって成長を妨げる木を、魔法で間伐し、切り株の少しは、自身に強化魔法を強く与えて、根っこを引き抜く。そうして回収した木々を空間魔法でショルダーバックの中にしまう。
数回繰り返し、少し疲れた私は川辺で休憩し始めるのであった。
「十分集まったし、次は村をさがすぞ!」
やっと、次で本編に入れると思います。
付き合っていただきありがとうございます。
「あそこもいらないだろ」って?
すんまそ。