表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
156/295

129. 大統領官邸なんて目じゃない?

週末、プリンスのジェットでA&Aの家に向かった。ドミニクへの入国審査も簡単だった。望はもしかしたら彼の入国に何か問題があるんじゃないかと心配していたが杞憂だった。どうやらこちらの企業とも付き合いがあるらしく毎月のように来ているらしい。


名前で呼んでくれ、と懇願されたので4人共(今日はリーも一緒だ)ドミニク、と呼ぶことにして、自分達も名前で呼んでくれるように言った。最初バーンスタインが仲間に加わった事に驚いたリーだが、プリンスの説明で納得していた。




「あれは牛かい?」 家に着いて、地下3階のガレージから地上に上がると、大きな窓から見えた外の光景にドミニクが驚いている。


「ウォルターの家は連邦の大統領官邸以上のセキュリティだと聞いたことがあるんだが、この家が本当にそうなのかね?」 ドミニクの質問に、望は首を傾げた。


「マックが住んでいたのはここだけど、そのお話の家がここのことなのか僕にはわからないや。確かにセキュリティは良いと思うけど、まさか大統領官邸とは比べられないんじゃない?普通の牧場だよ」

ね、と言うようにプリンスを見ると苦笑していた。ミチルが鼻で笑い、リーが答えた。


「ここを普通の牧場と言うのは望位だろうな。大統領邸の事はよく知らないが、ここは大気圏外からの攻撃にも耐えられる設備があるんだぜ」 何故かリーが得意そうだ・


「へえ、そうなんだ」 ドミニクより、望が感心している。


「家を案内してもらった時に説明されたでしょ?聞いてなかったの?」 ミチルに怒られた。


「家の案内? それはわしにもして貰えるのかね?」ドミニクが食い付いた。


「望が良ければ、構わないんじゃないかしら。というか、望も一緒にもう一度ハチに案内してもらった方が良さそうね。一度じゃ覚えきれなかったらしいから」 


「え〜っ」 嫌そうな声を上げた望に、プリンスが宥めるように言った。


「ドミニクは初めてなのですから、案内してあげたら良いのではありませんか?」


「悪いけど、俺はパス。今日こそ地下6階の小型宇宙船を全部見るつもりなんでな。明日は早く出るんだろ?又後で」リーは忙しなくそう言ってさっさとまたエレベーターに乗って行ってしまった。逃げられた。


「この家の中なら護衛はいらないわね?私は護衛訓練の進み具合をチェックしてくるわ」ミチルは単に自分が体を動かしたいだけじゃないか。


「悪いな。だがもし案内してくれるならありがたい。この家の事は誰も詳しくは知らないから、興味がある」ドミニクが期待に満ちた目で望を見た。


「私も一緒に周りますよ」 プリンスが優しい。


「そんなに期待されてがっかりしたら悪いけど、僕でよければ案内します。いや、案内するのは僕のLCなんだけど」望が諦めてそう言うと、執事姿のハチが現れて、優雅にお辞儀をした。


「では、私がご案内致します」


地下25階から順番に案内し終わった時にはもう日が暮れて、夕飯の時間だった。


「噂以上だな。大統領官邸なんてこれに比べれば一般家庭程度のセキュリティだ」 と言うのがドミニクの感想だった。













評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ