重力と獣
「重竹!」
全身鎧の状態から
黒いスーツ姿へと変貌する。
重竹の作った時のコンセプトは
悪の組織の中ボスクラスにいそうな戦闘狂だ。
強い敵を求めるようなキャラ。
とても厨2心がくすぐられていたのを覚えている。
戦うにあたり緊張感がただよっているんだけど
なぜだろうか。
変身してから戦いの緊張感がとても気持ち良く感じる。
怖くて動けないとかじゃないんだし問題ないよね?
さて戦いに移るんだけど
熊は強いんだ。
これは独り占めしたくなるよね?
周囲に重力を発生させる黒い球体を10個発生させる。
そのうち3つを彼女達に1つずつ近づけ
移動が出来ないよう拘束する。
『あんた!?何やってるのよ!』
赤い女を中心に女達が叫んでるが、
これは無視でいいだろう。
「さぁって熊さんよ、俺と戦おうぜ」
俺はキュマイラの力を使い、
全身を真っ黒の獅子に変貌を遂げる。
いやぁ、高揚感が凄まじいよ。
これはいいね。
球体を操作して自身を浮かすように力場を作り出す。
そして空中を滑るように移動し、
熊の側面に右手を振るう。
熊は避けるように体を動かすが、
初の攻撃なんだ。
受けてほしいと思うんだよね。
力場を操作して熊の動きを一時的に止める。
そして熊の脇腹を爪で切り裂いた。
その後すぐに下がり
熊の威嚇攻撃を避ける。
あぁ、とても楽しい。
あの女達はこれを独占しようと思っていたのか
許せないな。
弱いのを殺すのは面白くない。
でも、罰は受けてもらおう。
力場を強め、女を地面に縫い付ける。
所謂、重力2倍ってやつだな。
さて、熊は大丈夫かな。
大丈夫だ、戦意喪失していない。
牙を剥き出しにしてこちらに駆けてきている。
どうしようか。
俺もダメージ受けてみようか。
って俺何考えてるの!?
あっぶねー。
重竹になってから思考がストリップしてる気がする。
ちゃんと避けました。
名残惜しい感じがします。
残り時間も少ない。
カッコよく決めようかな。
周囲に落ちている岩や砕けた木片を力場を使い
空中に固定する。
全力で熊を翻弄し、動きが止まったところで
地面に縫い付ける。
あとはお分かりだろう。
縫い付けている力場を強め、岩の雨を降らせるだけだ。
地響きのような音が30秒ほど続き
音がやんだ頃には熊の原型は留めてなかった。
いやぁ、力を使うのは楽しいね。
戦いをもっとしたいが残り時間も僅かだ。
仕方ないので解除するとしよう。