守りと焦り
俺は敵の攻撃を全て防ぎながら
内心かなり焦っていた。
そう、ヴェルドラの残り時間だ。
あと3分でこの無双時間は終わる。
そして何より全てを守ってくれる存在が
いなくなることを彼女達は知らない。
変身のことを今教えても信じてはくれないだろう。
彼女達も頑張っているが
敵のHPはそこまで減っていないのだ。
この熊強すぎない?
ヴェルドラの防護点が53だ。
ヴェルドラのレベルでこの数字は正直異常で、
平均15ほどあればいい方だ。
そして敵の攻撃は感覚的に40はいっていると思う。
敵が余程の攻撃特化ではない限りこの数字は
かなりの格上だと考えられる。
シロの挑発回避で避け続ければ
熊は恐らく倒せる。
重竹でも勝てるだろう。
でも彼女達を守ることは出来ないキャラ達だ。
ここが問題だった。
いや、出来るだけ守りたいとは思うが
どうしてラノベの主人公は無償であっこまで助けれるのだろうか。
俺は勝つために彼女達が邪魔にしか・・
焦りからかそんなことを思い始めた。
そうだよ!
邪魔なら邪魔が入らないようにしちゃえばいいんじゃないか?
重竹は重力使いだ。
敵ごと空に飛ぶなりすれば行けるはず。
キャラを重竹に変更すべく
準備を始めたのだった。