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見つけたものは。
ついに私たちが向かっていた太陽も沈んでしまった。
夜の闇とあいつらの闇。沈んでしまったのは希望だった。
「ほたる…ごめんね。疲れてるでしょ?まだ…安心できる場所が見つけられてなくて。」
「……?あ!ううん、全然!全然大丈夫やで!」
「そう……」
彼の綺麗な瞳がどんどん曇っていってしまう。そんな顔をされると私も、悲しくなって…
少し頭を撫でたくなって、さりげなく手を伸ばしてみたりする。
「わ!?」
突然はやとが変な声を上げた。
「ど、どうしてん…?」
宙に浮いたままの左手を慌てて背中に隠す。
「うぅぅ…ん…」
彼はどうやら肘をぶつけたらしく、肘をさすりながら痛そうにしている。
幸い血は出ていなかったが、随分と赤くなっていて、見ているのが少し嫌になった。
そう思って彼から目をそらすとそこには
そこには………なんというか…そう………さっきまではなかった玄関のようなものがあった。
「は、はやと、見てみ!」
「…うぅ…ほたる、どうしたの…?」
それ……そこにある玄関のようなものを見た彼も、私と同じように呆気にとられた顔をして突っ立っていた。