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太陽☆エピローグ

東都マギ・マナ総合大学付属高等学園では文化祭が終わり。

後夜祭として校庭でダンスパーティーがが開かれたいた。

夜空にはまん丸の大きな月が顔を出している。

「あれから、何も起きないだら。力が足らんかたじゃんね」

「まだ、そうと決まった訳じゃないだろ。見てみろ皆諦めちゃ居ないだろ」

里美と誠司が校庭を見ると楽しそうにダンスをしている者。

そして月を見上げている者も居た。

そこに美春がやってきた。

「2人が皆に話をしてくれたんでしょ。ありがとうね」

「美春さん。でも……」

「そんな哀しそうな顔したら隆斗に怒られるぞ」

「ほうだら」

「不思議な体験だったんでしょ」

「うん」


それはあの日、爺さんに頼んで校庭に生徒を集めてもらい。

里美が学園の生徒に話しをした時の事だった。

「皆にお願いがあるの、力を貸して欲しいじゃんね。隆君いや星 隆斗を呼び出したいの」

「そんな事、出来るのか?」

「無理だよ、消えてしまったんだぞ」

「それじゃ、死んでしまったんか? 誰か答えてみろ!」

里美の後ろに居た誠司が叫んだ。

「誠司、ありがとう」

「でもどうするの?」

「私達に出来るの?」

生徒達が疑問の声を投げかけた。

「出来る、もう一度会いたいと信じ願うそれだけで良いじゃんね。よそ者の私達がお願いするのも無理があると思うけれど。私は隆君と約束したじゃんね。また会おうって。隆君は決して約束を破らない人、とても優しい人なの」

「そんな事で願いが叶うのか?」

生徒達が半信半疑でざわつき始めた。

「魔法は何の為にあるんや? 人を守るため、人を幸せにする為にあるんちゃうんか? 俺はあの人に教わったんや力は誰かを守るためにあるんやと」

「隆君は守ったじゃんね、愛する晶さんを大好きな星羅ちゃんや美春さんそして東都の皆を。誰の為でも良いからお願い、晶さんや星羅ちゃんに笑顔で居て欲しいの」

「そうだよな、隆斗は皆を守ったんだ魔法の力で。俺達にはあんな凄い力は無いけれど皆で力を合わせれば信じることが出来れば願いが叶うかもしれない」

「そうだね星君に教わったんだもんね。何の為に魔法が存在するのか」

「やれるだけやって見よう」

隆斗のクラスメイト達が目を閉じて心から隆斗を思った時。

1人1人の胸の辺りから小さな光の玉が浮かんで行った。

「これは何?」

「綺麗な光の玉、まるで蛍の光みたい」

その光の玉は次第に増え生徒全員から浮き出てきた。

そして空に空にと昇って行き青空に浮かぶ白い月に吸い込まれて行くように見えた。

そしてしばらくすると月の辺りでとても優しい光が輝いたのだ。


「あれからもうひと月かぁ、綺麗なお月様だね」

美春が綺麗な満月を見上げて呟いた。

「美春姉様は踊らないですか?」

「私は相手が居ないもん……って、星羅ちゃん?」

美春が驚く。

その時校庭にいた生徒達が声を上げた。

「何だあれ? 空に島が浮いてるぞ」

「まるで月の宮殿みたい」

「せ、星羅ちゃんあれって」

「美春姉様、フローティングアイランドとサヴォイア宮殿です。議会で人間との交流が認められたです。その議会の為に戻ってくるのが遅れたです」

「それじゃ……」

「ほら、ラブラブカップルの登場です」

フローティングアイランドからキラキラと光の粒子が滝のように降ってきた。

それはまるで月の雫の様だった。

その中に確かに隆斗と晶の姿があった。

2人が地上に降りた。

「隆斗、晶ちゃん!」

「隆君! 会いたかったじゃんね」

「そんなに泣くなよ、もうどこにも行かないから」

「だって、隆斗が……」

「時化た顔するな楽しいダンスパーティーが台無しだろ」

晶は何も言わず微笑んで隆斗と腕組みをしていた。

「リュートは地上ではもてもてなんだな」

不意に後ろから声をかけられて振り向くと、そこには見たこともない2人の美女が立っていた。

1人はきわどいインディアンの民族衣装の様な物を身に着け。

もう1人は真っ白なアオザイの様な衣装を着て立っていた。

「隆斗? あの綺麗なお姉様達は誰?」

「へぇ? 晶? お、俺は知らないぞ」

隆斗の腕にしがみ付いた晶のこめかみがピクピクと引き攣っていた。

「酷い、契りを交わしたのに」

「ち、契りって隆斗と?」

「はい、リュート様とです」

「隆斗! 白を切るき?」

晶の手からパリパリと紫の電気が立ち昇っていた。

「晶、本当に知らないんだ」

「リュート様、良く顔を見て思い出してくださいな」

インディアン風の衣装を来た美女が隆斗のあごに手を当てて顔を近づけた。

「あれ? その茶色い髪に長い耳って、もしかしてミルフィー?」

「はいです」

そうミルフィーが言うとミィーの姿に戻った。

「リュートが会いに来ないから会いに来たの」

「それじゃ後ろの白いのはシルフィード?」

「当たり! 龍には性別関係ないからね」

隆斗の声が裏返った。

「俺は嫌だって言ったのにミィーが無理やり」

するとシルフの人の姿に戻った。

「うふふ、アキュラからかうの面白いね」

「ミルフィー勘弁してくれ、命がいくつあっても足らないだろ」

「もう、隆斗の馬鹿」

周りの生徒達は呆気に取られていた。

「水を差してしまったみたいだな」

「お姫様、踊って頂けますか?」

「別に良いけど」

隆斗が晶の手を取りキスをすると晶が真っ赤になった。

「ば、馬鹿。恥ずかしいじゃんね」

美春の方を見ると美春がもじもじしてシルフに何かを言おうとしていた。

「隆斗、何とかしてあげて」

「判ったよ。シルフィード、美春と踊ってやれ」

隆斗がシルフィードに声を掛けた。

「リュートがそう言うなら」

「それじゃ、今夜は踊り明かそう!」

隆斗が声を掛けて指を鳴らすとキャンプファイヤーが校庭の真ん中に現れてスローなダンスナンバーが流れた。

「それじゃ、踊るじゃんね。誠司」

「俺とか?」

「ああ、そうか誠司は星羅ちゃんラブだらぁ」

「星羅がどうかしたですか?」

里美が星羅に耳打ちした。

「たわけ、何言っとるだに」

「えへへ、嬉しいです。でもまだ兄様が一番です。皆で踊るです」

星羅が里美とミィーの手を取って踊りの輪に加わる。

「置いてかないでくれ」

誠司が後を追いかけた。

そんな光景をレオンとラウラ、そして爺さんが見つめていた。

「琉盛よ、戻る気は無いのか?」

「まだまだ、世話がかかるしのう。それにわしには下の世界が性に合ってるでな」

3人が優しく月明かりに包まれた幸せそうな生徒達の笑顔を見つめていた。


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