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鬼神占5
『ここは・・
そうか我は既に死んでいたのか・・』
『貴殿の名前と亡くなって、その因縁を
お教え願えますか』
『応、我はアライ城の海岸線の防備を
承っていた徒士で、名はトメゴロウと申す
ホージョーによる城攻めにあい、3年の
籠城、戦い抜いたものの、武運つたなく
落城、そのときミサキの支城に伝令として向かわ
されたが、
この地で敵兵の矢を受けそのまま命を
断ったと思われる』
『ああ、あの戦ですか、敵味方の死体で海岸が
覆われて、まるで油壺のような血糊、それ以降、
彼の地は油壺という地名になっております』
『その後、我が主君や皆は?』
『主君は父君と共に自刃、奥方のコザクラ姫も
後を追うが如く翌年に病没、配下のほとんども
倒れたと聞いております』
『そうか・・』
『あの戦からもう数百年は経っており、
貴殿のカルマも消失していて、残るは無念のみ
主君の居られる場所に往生されてはいかがか』
『・・そうか、あい分かった、お任せする』
うむと承った山伏が、さらに祈念をこらし
御霊鎮めを行ったあと、解脱法を修して
土地との因縁を断ち切って冥土へと御霊を
送るのでした




