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ギルドな日々2
「シホリンだっけ?
ごめんね、いつもずぼらなギルドなんだけど
急にきびしくなってきちゃてさ〜
やってられないよ〜
いつも大体で報告してたのにさ〜」
「ホシリンです
そ〜なんですね、それで私はどうすれば?」
「こっち、こっち来て」
ギルドの倉庫に連れて行かれて
みてみれば、
大量の魔石と大量の伝票
「こ、これ、どれくらいあるんですか?」
「よく分からないのよ
数年の間塩漬けの魔石もあるし、
だって需要がなかったら1ルドにも
ならないんだから
色々溜まり溜まって、もう誰がいつ
納品したとか分かる人がいないのよ」
「そ、そうなんですね」
「とりあえず、分からないのは空欄で
いいから、片っ端から一覧表に書き込んでいってね〜
私は受付してるから」
チャオっとばかり、
手をゆらゆらさせてリンさんは受付に
向かいました。
こんな量をこんな幼い絶世の美少女に
やらせる気なのか!
こんちくしょう!
と思いつつも、元OLで事務経験のある
星野佳子にとっては難しいほどのものでは
ない作業でした。