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3つの詩 : 炎は紅色

ひさびさに詩を書いた! めちゃたのしかったです〜〜!

【鉱夫たちの遺言】


洞窟の内壁ないへき

土に掻かれた傷跡が

うらみつらみを訴える


親に売られたか

はたまた妻子に見限られたか

鉱山の労役に出された

男たちの シャベルの遺言


土砂崩れに巻き込まれ

日々 累加るいかする死者の数


変格的に振り込まれるのは

死亡手当

付け出しの給与


土に掘られてのたうつ文字は

いつしか退紅色たいこうしょくに変わっていた


fin



【太陽を焦がすほどの恋】


プロミネンスが

うなぎのぼりに伸び上がる中で

僕はあなたに愛を告げた


賽銭箱の中の小銭も

すべて溶かしてしまう灼熱に

僕のハートは灼け焦げて

思いを仕舞っておけなくなった


宇宙の起源が混沌カオスであるなら

この熱の濫觴らんしょうはどこにあるのだろう


きっと太陽の黒点よりも

はるかに熱い、熱いところからさ


fin



【流竄の民たちは】

生まれた頃から居場所のない

流竄りゅうざんの民たち


夕去り時に

有志で集まり 羽根の付け根に

軟膏なんこうを塗り合う


なし酒を痛飲して

酩酊めいてい飛行で空をさまよい


自分たちのエティモロジーが

どこから来たのかも わからないままに

穢土えどの地に不時着する


まるで紅い舌のような炎が 

あちらこちらからはみ出している

乾ききった地面の上に


fin

第35回文学フリマ出店予定!

詩集をつくるです。おたのしみにーーー!

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