詩 道化と荒んだステップを踏んで
「綺麗なドレスを着て、泥が付かないように」
「綺麗な場所でゆったり踊る?」
「それじゃ、つまらないのよ」
道化と手を繋いで踊る
洒落たダンスホールでもなく
きらびやかな劇場でもなく
悲惨で荒んだ廃墟で踊る
お行儀よくかしこまって
くるくる舞ったりしないから
そんな事して何が楽しいの?
思うがままに踊れなくて何が楽しいの?
道化とステップを踏んで踊る
観客もいない場所だけど
スポットライトも音楽もないけれど
それでも私が楽しければそれでいい
ついでに道化も楽しければそれでいい