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神と戦った英雄


 息子のグレンの驚き、現世界の神と戦ったというのだから……しかしアガレスは平然と答えた。


「勝ったわけじゃないからな、偉そうに人には言えないさ。我々の力を奴らに認めさせる為に必要だっただけだ。“神による試験”といったところか? 初めは所詮、地上の凡俗と上から見下ろす神人達の顔を覚えている……。まあ、その馬鹿にしたような態度も、神に近い種族だから仕方ないと私は諦め気味だった。たが、シルバーナイトはそう思わなかった」


「シルバーナイト!?」


 その名に驚くグレンは父に聞き直す。

「父さんのパーティには、あの有名なシルバーナイトも所属していたのか?」

「うん? おかしいか? 一応、大陸最高の騎士団だぞ。シルバーナイトがいてもいいだろ? まあ、奴は三代目になったばかりの若造だったがな。その若造が神人の番人と丸一日戦い、最後は番人を追い詰めた。どんな攻撃にも耐え、傷だらけでも止まらぬ圧倒的な前進する圧力。神人達の驚いた顔は面白かったぞ」 


 アガレスは昔話をそこで止め、再びグレンに忠告した。


「いいか、獣王はその時の七人の一人。戦う気なら命をかけろ。それが死なずにすむ、唯一の方法だ」

 目の前の書類を手にとると、アガレスは続きを読み始め、グレンはアガレスに一礼してから部屋の外へ出た。


「これでいいかな。金色の獅子よ」


 アガレスの大きめの独り言に、苦笑いした獣王が、俺に向かって静かに話してくれた。


「神人というのは高い位と力を持つ。ゴッドパレス、地図にはない国に住んでいる」

 はあ? 神人? 俺は疑問を獣王に聞いた。

「神様じゃないの?」

 うんむ、頷いたアスタルト。

「次の次元に進める段階に至った種族だ。ま、この世界では神と同様で知識も力も比べるものはいない」


 フフ、思い出し笑いをするアスタルトに俺が聞いた。

「何がおかしいのアスタルト? 神様の事で笑うなんてダメじゃん」

 いや、首を振りながら笑いをやめないアスタルト。


「そういえば、前に神人と喧嘩したなと思い出した」

 驚いた俺はつい大きな声で聴いてしまった。

「は!? あんたもアガレスと一緒に、神様と喧嘩ってどうゆうこと?」

 しっ! アスタルトが人差し指を立て静かにと言う。


「静かにしろ。アガレスはいいが、息子のグレンにばれたら、ここでバトル開始だぞ」


 思い出すように自分の顎を撫でる獣王、もう一人知らない名前を聞いてみる。

「あとさ、シルバーナイトって誰?」

「うん? あいつは若造だったのに喧嘩ぱっやい奴で、神人の戦いも口火を切ったのはシルバーナイトだったな。名前は確か……ダゴン」



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