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戦いの地へ


 大魔王である母が口火を切った戦争は、まったく事情が違っていた。

 

 まとめると、ゴース騎士団はジパングと戦う口実をつくり、ほぼ全軍を戦場へ派遣する。

 ゴースの女王の居城を手薄になり、革命軍であるレべリオンが決起する


「うーーん。やっぱり意図がいまいち分からん」

 俺が懸命に事情を整理していると「せっかくですから見に行きませんか?」アイネの提案。


「そうだな。今後の事もあるから見学に行こうか」

 獣王が気軽に言うとまるで遠足に行くようにアイネが喜ぶ。

 俺はハイファンタージー(大魔王の母が世界観を壊しまくっているが)の戦いに興味を持った。


「うん、行こう! 俺も見てみたい」

 了解! アイネが俺と獣王に集まるように指示をだす。


「なんの相談なんだ? 今更密談? それよりこれからどうやってゴースまで飛ぶの?」

 俺の質問に頷いたアイネは答えと、移動方法を同時に発する。

「空間移動術 ラ・ムーブ!」

 アイネの周辺が光り輝き、三人を包み込み光の球体になった。

 球体は一気に空中にへ飛び立った。


「すごいなあ。これ魔法でしょ? どれくらいで着くのかな」

 アイネが目を閉じ集中しながら、俺の問いに答えた。

「移動用の魔法で普通は一人用なんですが、今回は三人乗っているので魔力の維持が難しいです。速度は変わらずに出ているのでに30分くらいでしょうか」


 球形の光の眼下に広がる景色を見ている俺に、アイネが現在の状況を手短に説明してくれた。

 

 この世界にはエルダース大陸があり、人間、獣人、神人、竜人、魔物、機械人と多種多様な種族が存在する。種族の違いは、違う容姿、違う力、違う価値観を生み出し、戦いが絶える事は無かった。

 

 三十年前。ゴース公国のマスティマ女王がゴース騎士団を率いて大陸を平定した。

 しかし現在レべリオンが反乱を起こしてゴースを奪わんとしていた。

 反乱には強力な騎士団が邪魔になるので、大魔王討伐としてジパングへ進軍させたとの事。


「でもさ、さすがに簡単に軍隊を動かしすぎじゃないの。女王が危なくなるだろう?」

 それは……アイネが答えようとするのを止めて獣王が口を開いた。


「三人分を移動させているんだから、あんまり喋らないでいいぞアイネ。バアル、普段なら例え殆どの軍勢が城を離れても問題はないんだよ」


 俺が首をかしげると、アイネが礼と補足をしてくれた。

「気を使って頂いてありがとうございます獣王。つまりゴースには一人で数千、数万と戦える戦士がいるのです。その者が城に籠城すれば女王に危害は及ばないのです。でも……」


 同意の意思を見せる獣王アスタルト。


「そうだ。暗黒騎士アガレス……ゴースの守護神で古き友人が、国を裏切って女王を倒そうとしている」

 え、と驚くと同時にどんなやつなんだろうと興味をが沸いた。数万と戦える暗黒騎士アガレス。


「……もうすぐ到着します。着陸に備えてください」

 アイネの注意と同時に、小高いの丘の上に立つ純白の城が見えてきた。

 

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