第9話 加護る (7人の奴隷)
令和については触れない!
みんな触れてるだろうから絶対書かない!
あっ……。
「よし。まとめるとニックは農業関連、リズとレオは戦闘関連、マリーとサラとリリは家事諸々、ミーシャは動物の世話だな。よろしく頼んだ。それとルールを決めておこう。1つ目、なんでも自分でやろうとしないでみんなで助け合うこと。2つ目、何かあったらすぐに俺かリタに相談すること。俺達が見つからない場合はイグニスに伝えてくれ。基本的に巣から出ないで草を食っているから。そして3つ目……。これが一番重要だ……」
少し声のトーンを落として真面目アピールをするとみな聞き逃すまいと耳をすませて真剣な雰囲気に包まれる。膝の上にいるリタが唾を飲みこむのがわかった。
「リタの命令には従うこと。あ、それと男性諸君はリタに必要以上に近づかないことも追加で!」
言った瞬間みんなポカーンとした顔になった。
「ソータくん…もうお腹すいてきたからふざけないではやく終わらせよう?」
リタの言葉に同意するようにみな控えめにこくこく頷いている。
別にふざけたつもりないんだけど……。
でもリタのお腹が空いたなら速やかに終わらせるしかないだろう!
「とりあえずはその4点だけは守っておいてくれ。他になにかあったらその時に付け足していこう」
「3つ目と4つ目本気なんだ!」
「当たり前だよ! リタは俺の大事な人なんだから! それよりほら! 夕食にしよう! みんなダイニングに移動! 今日は俺が用意するから先に座って待ってて」
リタを抱っこしてダイニングにみんなを先導するように移動する。俺が座る席の向かい側のイスにリタを下ろしてすぐに料理の準備を始めた。
今日は鍋にしようと思う。仲良くなるには鍋がいいって聞いたことあるし。
コンロのような魔道具の上に鍋をのせて白菜やネギなどの野菜を適当に入れる。だしは醤油とみりんと砂糖と水でなんとなく味を見ながら作ってコンロに点火する。肉は食べる時に入れればいいだろう。固くなっちゃうし。うどんも用意しておく。
9人もいるから鍋は二つ用意した。
どういう風に分けようか……? まずリタが俺以外の男と同じ鍋なのはダメだ。年頃の女性を既婚の男と同じ鍋を囲ませるのもどうなんだろう? あと俺は絶対リタと同じ鍋がいい!
色々考えた結果、鍋をもう1つ増やして俺とリタ、リズとサラとリリ、家族の4人ということになった。なんだか最初の目的を忘れている気もするが気にしないことにする。
食べてて気付いたけど味が完全にすき焼きだった。なにも考えないで作ったけど無意識ですき焼きを作っていたらしい。俺、すき焼き大好きだったからなー。まあすき焼きも鍋だろうからこっちも気にしないことにした。
みんな「初めての味だ」とか「スープが甘じょっぱくて美味しい」とか「こんなに薄い肉なのに満足感がすごい」だとか、結構手抜き料理だったんだけど楽しんで満足してくれたようでよかった。
食事のあとは風呂だ。
「リタ、女性陣のことは任せていいかな? お風呂でシャワーの使い方とかシャンプーとかトリートメントとか、色々教えてあげて欲しいんだ」
「うん! もちろん! ソータくんがやるって言ってたらお仕置きしてたところだよ!」
「リタのお仕置きなら受けてみたいかな?」
「いいよ。じゃあ今日はもうソータくんとは口聞かないから」
「あっ! 待って! それはだめ! 俺が悪いわけじゃないけど謝るから! 考え直して!」
「しょうがないなぁ。じゃあ別のお仕置き…今日はもうソータくんと目を合わせないとか? って! 冗談! 冗談だから私をベッドまで運ぼうとしないで! あとその目もやめて! お仕置きなんてしないから!」
「ふう。(考え直してくれて)よかった。(リタを監禁してお仕置きをする必要がなくなって)一安心だよ!」
「? 今なんか監禁とか聞こえたような…?」
「リタ何言ってるの? 気のせいだよ! ほら、はやくお風呂に連れて行ってあげて! みんな微妙な顔してこっちを見てるよ?」
「絶対呆れられてるんだよ! もう! 行ってくるから! こっちです。ついてきてください!」
リタがなんとも言えない目でこちらを見ていた女性陣を連れていったので俺も男二人を連れて屋敷の風呂へと案内する。
湯船に浸かる前には身体を洗うなどと初歩的なことからドライヤーの使い方などいるか分からない知識までどんどん教えていった。
「ソータ様、俺たちをドラゴンが倒せるくらい強くしてくれるって言ってましたが具体的にはどうするんですか?」
湯船に浸かりながらレオが聞いてくる。色々教えているうちに打ち解けることが出来たようだ。レオは戦闘担当になるからやっぱり気になるんだろう。
「じゃあ二人には先に教えておくか」
リタを強くした方法と全く同じことを説明しつつ付与していく。
「…………。よし、できた。今お前たちにスキルを付与した。加護ってやつだ。鑑定もできるようになってるはずだ、自分で確認してみろ」
付与したのはほとんどリタと同じようなものだ。1人1人仕事に合わせて少しは変えるが大まかには同じにしておいた方がいいだろうからな。
「なっ! 本当だ! すごい! こんなことって!」
ニックもレオも話を聞いただけでは半信半疑って感じだったが実際に体験するとさすがに信じたようで喜びながら驚いている。
『ソータくん大丈夫? 何かあった?』
女湯の方まで騒ぎが聞こえてしまっていたようだ。
『いや、二人にスキルを与えただけだよ。女性陣にもこのあと与えるって伝えておいて』
『なるほど! 分かった!』
「ソータ様! 見てください! 魔法で水を出せますよ!」
レオがはしゃいで魔法を使いまくっている。
「そんなに使ってると魔力が枯渇するぞ? って、ほら。言わんこっちゃない…ニック、レオを運ぶの手伝ってくれ」
魔力を使い過ぎてなくなると身体はほとんど強制的に動かなくなってしまう。早い話が気絶だ。
「すみません、ソータ様…。レオはずっと魔法を自由に使うのを夢見ていたもんですから……」
「ああ、気持ちはわかるから気にするな」
俺も最初の頃は魔法を死ぬほど使いまくったものだ。今でも魔法を使うのは楽しいって思ってしまうしな。
気絶したレオに服を着せてリビングのソファに寝かせておく。
少しするとリタたちもお風呂から上がってきた。ドライヤーの使い方もしっかり教えてしまったようで残念ながら髪は乾いている。
「あの、お兄ちゃんはなんでこんなところで寝てるんですか…?」
「さっき風呂で魔法を使いすぎて魔力不足になってるんだ。明日の朝まで起きないだろうから今はそっとしておいてくれ。後で俺が部屋まで連れていくよ」
なるほど! っと了承の頷きをするミーシャ。
「話はリタから聞いているよな? よし。ならお前たちにもスキルを与えていこう」
リタから一通り説明したと言われたので付与を開始する。さっきからリズがチラチラと視線を送ってきてうるさいからさっさと始めることにしたのだ。
「スキルを加護で与えるなんて聞いたことがないのに……し…神級スキルに特殊スキルまで……まさかここまでとは……」
「全員確認できたみたいだな。明日はリズとレオの経験値稼ぎをしてレベルを上げようと思う。レオには起きたら伝えておいてくれ。ニックは畑の場所を教えるから様子を見ておいてくれ。マリーたちは料理を作るのと何がどこにあるかの確認を頼む。ミーシャはこいつらに教えてもらってくれ」
使い魔となった小動物たちはみなかしこいしいっぱいいるから大丈夫だろう。今は世話というよりも仲良くなることを優先してほしい。
「それと、俺のステータスも見ておいてくれ。お前たちの主がどれくらいすごいのか知っておきたいだろう?」
みんな今日は驚きっぱなしだな。疲れないのだろうか?
「は…半神って…かみさま……」
「Lv496って……伝説の勇者様より…」
「それにステータスも…∞って…なにこれ……」
「スキルの量もおかしいし……」
「特性……? そんなの聞いたこともない……」
「ソータ様、私より年下だったんだ……」
「「「「「「ソータ様すごい!」」」」」」
なんか謎だらけですごいみたいになってるな。まあ説明がないとすごさも伝わらないよな。面倒なので今は説明しないけど…。
少しみんなと話して落ち着いてきた頃、切り出す。
「さてと。そろそろ話も終わりにしよう。今日はこの屋敷の客間に泊まってくれ。一人一部屋ずつ、好きなところを選んでくれていい。ミーシャも1人で寝れるか?」
「もちろんです! 私、もう15歳ですよ!」
「冗談だ。ならいい。それじゃあ明日に向けて英気を養ってくれ! 解散!」
レオを転移で適当な部屋のベッドに移動させてからリタを抱き上げてリビングを出て寝室を目指す。
〜〜
「ソータくん腕、痛くない…? 大丈夫…?」
「大丈夫だから力抜いていいよ? 首、疲れるでしょ」
「ほんとに…?」
「うん」
「ソータくん……もっと近付いていい…?」
「いいよ。おいで」
「ほんとに…? 寝苦しくない…?」
(ぎゅっ)
リタが苦しくないように顔に空間を作りつつ、リタを抱き寄せるようにして一晩を過ごした。
ソータは寝てません。
リタの感触を楽しんでいます。




