第6話 ガイオン奴隷商 1
100ポイント突破してました!
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ガイオンの街に転移して表通りに堂々と店を構えている奴隷商館にリタとともに入る。建物自体が大きいし冒険者ギルドの割と近くにあるからちゃんとした店っぽいしな。
中はホテルのロビーのようになっていて正面には受付がある。他には高そうな椅子と高そうなテーブルしかないので受付へ行って男に用件を簡潔に告げる。
「奴隷を買いに来たんだが」
「奴隷の購入ですね。ご案内致します。こちらへどうぞ」
特に門前払いみたいなのはされなかった。それと大きな商館なのに護衛の姿が見えないと思っていたらこの受付の男、Lv39もある。この男と入れ替わるように受付に入った男はLv41。スタッフを強いのでかためて客に不安感を与えないようにしてるんだろう。奴隷商館なんて普通の人には一生に一度入るか入らないかといったところだから護衛なんていたら自分が何されるかと怖がる人も多いだろうしな。だから他よりもずっと雰囲気重視になる。
通された部屋に入る。学校の校長室みたいだ。結構広い部屋なのにこれと同じくらいの部屋があと7つほどある。この商館思ってたよりでかかった。
「担当の者をお呼び致しますので少々お待ち下さい」と言われてから数分で商人が部屋に入ってきた。普通の商人だ。すぐに案内してくれた男が紅茶セットみたいなのを持ってきて紅茶を入れてくれた。男は隅に控えて紅茶の管理をしてくれているように見えるが実はこれで護衛をしているのだろう。徹底してるな。
「お待たせ致しました。お客様方の担当をさせて頂くモーリーと申します」
「俺はソータだ。冒険者をしている。こっちはリタ。俺の大切な人だ」
「リタです」
“ぺこり”と会釈するリタ。かわいいね。
「ソータ様にリタ様ですね。よろしくお願い致します」
「この紅茶美味しいな」
「はい! こちらの紅茶は商会長自らがこだわって一から育てさせた茶葉を使っておりますので。栽培する環境によって味が変わってしまうので〜〜」
少し話して温まってきた頃、本題へと移行する。正直めんどくさい。でも誰が決めたのか、より質の良い取引をするためには世間話を交えてから始めるという暗黙の了解のようなものがある。特にいそいでいるわけでもないのでそれに従っている。
「それでお客様は奴隷の購入を検討していらっしゃるのだとか。」
「ああ、気に入ったやつがいたら買おうと思っているんだ。特に条件もないからとりあえず全員見せてもらいたいんだが」
「全員ご覧いただくのは構いませんがなにぶん数が多いですから…おすすめを数人ずつ連れて来るといった感じでいかがでしょう」
モーリーは一瞬キョトンとした後、そう言った。
戦闘用奴隷、性奴隷、店などで働かせる用など、買い求めに来る人は普通何かしら条件を持っているものだしな。
「俺たちが奴隷たちの部屋を回るのはどうだ?」
「お客様方がそれでも宜しいのでしたら私共は構いません」
「じゃあそれで頼む」
「わかりました。それではお連れ致しますので。こちらへどうぞ」
〜〜
「こちらが戦闘をこなすことが出来る男奴隷たちでございます」
Lv20からLv40まで20人くらいの男達がいた。ほとんどが威嚇するようにこちらを睨みつけてくる。マリオンの方とは大違いだな。
「それでは左から説明させて頂きます」
「いや、鑑定が使えるから必要ない。条件があったりするやつだけ教えてくれ」
「かしこまりました。こちらの部屋では……、右から三番目の男は強い冒険者に戦力として買われることが条件となっております」
Lv40の一番強いやつだ。でも別に戦闘要員はいらないんだよな。
「リタ、どう? 気になったやついる?」
案内してくれた護衛とモーリー、奴隷達の視線がすべてリタに向く。
「えっと…、特にいないかな…?」
リタは戸惑いながら答えた。
『今のリタならこいつら全員瞬殺できるんだから堂々としてなって』
『そうなんだけど…。なんか居心地悪くて』
まあリタ以外全員男だしそんな中で注目されたら誰だって戸惑うか。異性に見られることによって快感を感じるたぐいの変態でもなければ…。
リタと見つめあって念話で話していると奴隷たちからの視線が強くなった。なんでだ?
「じゃあ次の部屋に頼む」
「かしこまりました」
〜〜
「こちらが戦闘系以外の技能を持った男奴隷たちでございます」
こちらの部屋にも20人くらいの男達がいる。先ほどと違い、睨んでくるようなことは無かったが視線に呆れなどが含まれている気がする。
恋人と奴隷買いに来るのが珍しいのか、それとも……なるほど。嫉妬か! 奴隷は自由恋愛なんて出来ないからな。
「この部屋では、こちらの親子が家族4人で買われるという条件がございます」
俺たちと同じくらいの年頃の少年とその父親だろう男が端の方に並んで立っていた。
「家族構成は?」
「はい。この二人の他に36の母親と15の娘の四人家族となっております」
興味を持っているのが分かったのか少し近づいて小声で教えてくる。
「家族で買って頂けることなど早々ありませんのでこちらとしても扱いに困っておりまして……。食費もただではありませんから…。もし引き取って頂けるのでしたら金貨10枚程でお譲り致しますが……いかがでしょう?」
4人で金貨10枚って……。普通の働きざかりの男奴隷を一人買うとそれくらいだ。ちなみに一番安い性奴隷も10枚弱で買えてしまう。まあ性奴隷なんてリタの魅力の前にはみんな飼ってる犬のうんこみたいなもんだ。見つけたらゴミ箱にポイだ。
『俺は問題ないと思うけどリタはどう思う?』
父親の方は耕作スキルを持っているから元農家かなんかだろうと思う。
『私もいいと思う。でも話は聞いてみたいかな?』
「他を見た後で話してみたいんだが大丈夫か?」
「はい。問題ありません。それでは一通り案内が終わった後に面談するということで。次の部屋へ案内致しますのでこちらへどうぞ」
〜〜
「こちらが戦闘をこなせる女奴隷たちでございます」
女が6人いた。Lv24、Lv18、Lv36、Lv22、Lv31、Lv27。
剣を持ったら腕が折れそうなほど華奢な奴だったりゴリラみたいに筋肉ムキムキな奴だったりと色んな女がいた……。
Lv31のやつは犯罪歴に強姦とあった。男以外でついてるのを見るのは初めてだな……。
「鑑定をお持ちのお客様方はもうお気づきでしょうが、右から二番目の者は犯罪を犯して奴隷になった者でございます。いつもは一般のお客様には紹介することはありませんが…」
ああ、全員見たいって言ったからか。
「すまんな。それで、条件があるやつはいるか?」
気になったやつもいないしなんか面白条件持ってるやついないかなー。
「はい。左から三番目の者は性的な奉仕をさせないという条件で売りに出されております」
へえ。意外だった。顔は結構キレイだからそっち方面で売れば金貨80枚くらいにはなっただろうに。主からの待遇も期待できただろうし。そうするとなんで奴隷になったのか気になってくるな。
『ソータくん! この人いいと思うよ! おすすめ!』
『特段いいスキルを持ってるわけじゃないけど……。まあリタが気に入ったなら面談してみようか』
「その子も後で話してみたい。大丈夫だろうか?」
「はい。もちろんでございます。用意させますので次はこちらへどうぞ」
~~
「こちらが戦闘系以外の技能を持った女奴隷たちでございます」
ここが一番多かった。40人くらいいるな。一列に並んでくれているんだけど40人もいるとなんか圧迫感あるな。ていうか40人も並べるくらい広い部屋なのが驚きだ。一人ひとり見逃さないように鑑定していく。端の方には先ほどの条件付きの家族の残り二人が並んで立っていた。
「条件についてですが、まずあちらがお客様方が面談予定の家族の二人でございます。そして右側に並んでいる者たちが全員性的奉仕を目的とした用途の奴隷たちとなっております」
奴隷は主に絶対服従だ。主に求められればみな、それを拒むことはできない。だから奴隷となる際に性的奉仕をしないという条件をつける者がいる。
しかし容姿が優れた者たちはむしろ性奴隷として買われた方が待遇が良くなる。奴隷としての仕事は性的奉仕だけでいいから自由な時間が多いし、主からの評価や歓心も得やすくなるからだ。だから容姿がいい者たちはみな性奴隷となることを条件にするものが多い。
『ソータくん。ここに用はありません。はやく面談室へ行きましょう』
モーリーの話を聞いてからリタの顔から表情が抜け落ちた。まあどっちにしてもかわいいけど。
『左から7番目と11番目の2人、家事系のスキル結構高いけどどう?』
魔法できれいには保っているけどいつも魔法をかけて回るのは面倒だった。
『うーん確かに…、それならいいけど』
リタのお許しも出たので二人とも面談させてもらうことにした。
長くなりそうなので分けました。(前半)
区切り悪くて申し訳ないです。
次回は面談と購入の予定です。




