第2話 加護る (リタ)
会話主体なので読みやすいです。たぶん。
「まずはリタにスキルを付与するね。えーと、とりあえず限界突破系と耐性系、隠密系も必要だよね! それとこれとあれも!」
「ソータくん! さっきから私の身体が青白く光ってるんだけど何が起こってるの!?」
「リタに加護としてスキルを与えてるんだよ?」
「加護って人間が与えられるものだっけ?! それに加護でスキルを与えるなんて聞いたことないよ!」
「俺実は半神なんだよね。それにある程度強いやつなら加護与えられるんだよ? スキルに関してはまあ俺がものすごく強いからとしか言えないかな? この世界って謎ルール多いし」
「さらっと衝撃の事実言ったよ! ソータくん人間じゃなかったの!? それに今まで突っ込んでなかったけどどれだけ強いの? ソータくん!」
「うーん。とりあえずダインよりは強いかな?」
「ダインって主神ダイン様のこと?! ソータくん嘘はダメだよ! ダイン様って世界で一番強いって言われてるんだよ? それに神様だし…」
「嘘じゃないよ。実際ダインよりステータス高かったし。でもリタがそう言うならそういうことにしておくね」
「ちょっと待って! ソータくんなんでダイン様のステータスなんて知ってるの? もしかして会ったことあるの?」
「うん。俺がこの世界にきてすぐにね。一緒に邪神の軍勢を倒した仲だよ。俺が強くなれたのはダインのおかげなんだ」
「また衝撃の事実言ったよ! ソータくんこの世界の人じゃないの!? 邪神と戦ったってどういうこと?!」
なんだか話していくうちに今まであった遠慮とかそういったものがなくなっていってリタと仲良くなれたような気がした。特に秘密にしてきたわけではないが言っていなかったことをリタに話した。異世界から来たことや【強奪】のことなどリタに会うまでにあったことをほとんどだ。
「なんかソータくんってすごいね。普通ならそんな状況で冷静に行動なんて出来ないよ! 私ならどうしていいかわかんなくて怖かったと思う」
「まあ俺の世界には異世界に行って生活するみたいな物語がたくさんあったからね。そういう物語が大好きだったから楽しさが先に感じられて怖さとかはなかったかな?」
元の世界がクソだったからこっちに来れて本当に良かったと思う。リタとも会えたし。
「さあ。こんなところでいいかな? リタ、戦闘スタイルって今のまま変えるつもりは無い?」
「えっと、体術だけだと攻撃力に欠けることがあったから何かいい手段がないかとは思ってたかな」
「じゃあ主体は体術で鋭い攻撃を入れたいときは短剣を使うって感じでいいかな? リタ、短剣術のスキル持ってるし」
「ソータくんやっぱり鑑定も出来るんだ。分かった。そんな感じにする。でも私、持っていた短剣が錆びちゃってて……」
「武器はあとで倉庫に行って選ぼうよ。買うよりもいいのあるから」
「うん! ありがとう!」
「よしよし。こんな感じでいいかなっと。リタ、自分のステータス覗いてみて」
「私鑑定なんてできない…ってあれ? みえる! ソータくんが何かしたの?!」
「うん。まあ色んなのを限界まで付与してみたから確認してみて」
名前 リタ 年齢 18歳
種族 人間 職業 Cランク冒険者
Lv50
ステータス
生命力 500/500
魔力 150/150
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・
・
〔スキル〕
神級スキル
擬似神眼 (加護)
擬似全耐性 極 (加護)
特殊スキル
成長限界突破 LvMAX (加護)
成長速度限界突破 LvMAX (加護)
固有スキル
暗殺の心得 (+加護)
並列思考 上 (加護)
魔導の心得 (+加護)
格闘術の心得 (+加護)
空間把握 LvMAX (+加護)
普通スキル
料理 LvMAX (加護)
交渉 LvMAX (加護)
暗視 LvMAX (加護)
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・
加護 ソータの寵愛 (スキル付与、必要経験値減少、獲得経験値上昇)
犯罪歴 なし
「神級スキルは本物より一段劣る感じになったけど他はそのまま付与できた。リタが元々持っていたスキルと加護で付与したスキルがくっついて進化したのも結構あるね。とりあえずスキルはこんな感じかな。リタ?」
「……。」
「気に入らなかった? もっと違うのがよかったら言って?」
「違うよ! 凄すぎて言葉を失ってたんだよ! 私が前にギルドの魔道具で鑑定した時なんか普通スキルしか持ってなかったのになんかすごいことになってるよ!」
「そりゃあ付与したからね。リタが強くなりたいって言ったんだよ? 俺の隣に立てるくらいになるんでしょ?」
「そうだけど…。そうだけど! でもこんなに強くなれるなんて思わなかった……」
「リタはまだあんまり強くないよ?」
「え? でもこんなにスキルあるし…」
「まあスキルは付与したけどステータスは全然だからね。それにスキルの使い方もまだ把握しきれてないでしょ? だからこれからスキルの使い方を把握して強い魔物をいっぱい倒しに行くよ」
「強い魔物って? ダンジョンにでも行くの?」
「ダンジョンもいいけど今回はもっといいとこ。最後の大陸って知ってる?」
あ、リタの顔が真っ青になった。
「まさかほんとに……? でもソータくんも一緒だし…、大丈夫かな……? それに私も神級スキルまで持ってるし……って! 神級スキル! 反応できてなかったけどこれって神様くらいしか持っていないって言われてるスキルだよ!」
さっきからツッコミするのが忙しそうだ。
「リタ、俺のステータスみてみる? 見れるようにしたからみていーよ」
リタの反応が良くて見せたくなった。それに俺のステータスを見ればリタの不安もなくなるだろうから。
「……。」
リタが口をぽかんと開けたまま目を見開いていた。手を振ってみるが応答はない。
正気に戻って貰うために仕方なく舌を入れるキスをする。
「んっ。んぁっ。ぷはっ! いきなりなに!」
「リタが固まってたから起こしてあげようと思って」
「ソータくんのスキル欄を見てたの! 全然終わり見えないしなにこれ!」
「邪神討伐の副産物?」
あっけらかんと答えるソータにリタは「もういい」と言ってため息をつく。ソータについては深く考えないようにしたようだ。
「ソータくんが本当にものすごく強くてダイン様よりも強いかもしれないのは分かった。なんだか最後の大陸でも大丈夫って気がしてきたよ」
「それはよかった! じゃあ自分のスキルをひとつひとつ確認していって。大体分かったら倉庫に行って武器を選ぼう!」
それから10分ほど、リタは自分のスキルを確認してところどころソータに聞くというのを繰り返す。そして一通り確認が済んだところで倉庫へと移動した。
「もうちょっとした事じゃ驚かないよ。って思ってたけど! なんで聖剣が入ってすぐのところに転がってるの! しかも3本も!」
「リタ、疲れない? 俺はリタのツッコミ好きだけどリタがしんどくないか心配だよ」
「ソータくんがつっこませてるんだよ! でもそうだよね。ソータくん関連は突っ込んだら負けるみたいなとこあるよね。少し落ち着くよ」
「別にリタが疲れないならつっこんでくれていいんだよ? 反応してくれるのすごい嬉しいし! あ! リタ、これなんてどう?」
「それ伝説級の武器じゃん! ってちょっと待って! なんで災害級の武器を階段状に並べて芸術作品作ってるの! しかもこれ接着剤でぴっちり張り付いちゃってるよ! もうこれ武器として使えないじゃん!」
結局突っ込んでしまうリタだった。
「うーん。やっぱりこれとこれとこれかな。リタもこれでいい?」
「もうなんでもいいよ……」
名前 ナグルトイタインデス 等級 伝説級
説明 殴った相手に無条件でとてつもない痛みを与える。その痛みによってショック死することも多々ある。殴った時に相手を殺さないように加減することが出来る。自動修復、防腐、衝撃吸収などが付与されている。
名前 ゼッタイニマモルンデス 等級 神級
説明 意志を持った防具で絶対に所有者を守ってくれる。壊れた時はその限りでない。自動修復、衝撃吸収、不可視などが付与されている。
名前 ナンデモキレルンデス 等級 神級
説明 なんでも斬れるが例外はある。意志を持った短剣で斬りたいものだけ斬れる。自動修復、斬れ味向上、防腐、防水などが付与されている。
ゼッタイニマモルンデスはリタがつけると同時に透明化して、リタは一見何も防具をつけていないようにも見える。しかし実際にはリタに攻撃が届くことはない。重さもほとんど感じないように作ってあるから今までよりも動きやすくなることだろう。
「よし。武具も揃ったことだし行ってみよう! と、言いたいところだけどもうあんまり時間もなくなっちゃったね」
「そうだね。行ってもすぐに暗くなっちゃいそう」
「最後の大陸に行くのは明日からにしようか。ちょうどリタにプレゼントもあるし!」
「うん。分かった。プレゼントって?」
「こっち。ついてきて!」
ソータにつれられてやってきたのは異空間内の森の中だった。
「ソータくんここは?」
「新しいペットが住んでる森だよ。ちょっと待っててね」
ソータが口笛を鳴らすとどこからか何かが向かってくるような音が響く。現れたのはもちろん神狼だ。
『ご主人よ! 呼んだか!』
「ああ、リタにお前を紹介しようと思ってな。挨拶しろ」
『むむむ。小娘! 私がこの度ご主人の従魔となった神狼だ! よろしくしてやろう!』
「リタ、これが新しいペットだよ。リタ前に犬が好きって言ってたでしょ? だからリタにプレゼントと思って!」
「犬って…狼じゃん! でもいい毛並み。触ってもいい?」
『うむ。なかなか見る目があるじゃないか! 私は毛並みにはこだわりがあってだな…』
「わあ! すごい! もふもふ!」
『ふふふ。そうであろうそうであろう! 他のものとは手入れの仕方が違うのだ!』
「名前はなんていうの?」
『私は私だ! 種族名は神狼だが名前はないな!』
「えっ! そんなの可愛そうだよ! なら私が名付けてあげるね。うーん。ハクなんてどうかな? 白い毛並みからとったんだ! 響きもいいし!」
『うむ。なかなかいいではないか! では私はこれよりハクと名乗ろう!』
仲良くなれたみたいだった。リタが喜んでくれて俺も嬉しいよ。
でもリタ、俺にもかまってよ! もっと褒めてよ!
その後一緒にお風呂に入ってリタが限界になるまでいっぱい責めた。
ファイヤードラゴン「主よ……。我も名前がほしいのだ……。」




