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女友達  作者: violet
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 白いカーテンに遮られながら、窓から日の光が差し込む。洗濯機の駆動音をBGMの様に聞き流しつつ、私は思考していた。


 つい先日の事だ。私は旦那に映画の試写会を見に行こうというお誘いをしたのだが、断られてしまった。しかし彼が拒否するのは仕方がない。私が誘ったその映画は、所謂BLの内容が含まれているもので、男性が見に行けば間違いなく勘違いされるからだ。


 しかし彼は言った。そんなものは女友達と行けば良いだろう、と。私は甚だ傷ついた。そもそも私に女友達が全くいないことは彼にも分かっている筈だ。


 このように彼は最近付き合いが悪い。私はその理由に大方察しがついていた。彼は不倫をしている様なのである。私は彼のスーツの内ポケットから、私の見覚えのない口紅を見つけてしまったし、さらに長く茶色の髪の毛が付着していた。


 ウグイスが鳴いたように洗濯機が鳴った。それは春の訪れではなく洗濯物を干す時間だということを知らせているので、私は立ち上がった。


 洗濯物を干し終えると、私は出かける準備をした。これから彼を尾行して、不倫の決定的な証拠を撮るのである。


 私は予め彼のスマホに忍ばせておいた位置情報共有アプリと連携して彼の居場所を突き止める。


 ほら、やっぱり。休日、仕事と言って出て行った彼は今、会社には居ない。私はすぐに家を出た。


 彼は家の近くのファミリーレストランで食事をしていた。そしてその向かいには若い女性がいる。家の近くで堂々と不倫とは良い度胸である。たしかに私と旦那はいつも家で食事をしていて、このレストランもまだ利用したことが無かった。

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