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守れずの盾と切れない剣における学園的異能学  作者: 篠宮花袋
学園的異能学〈第一章〉剣と盾と結成と
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出会いと説明の一日目その一

異能学校は学力では無く異能力者としての実力が一番

大抵の学校は教科ごとの点数の倍率はないが、異能の試験によるテストの倍率は五倍と、もはや勉強などせずに異能の訓練に中学校時代を使ったほうが賢いと言う先生もいたほどだ。だが、本当にそんなことをするやつは少なく...まぁいたにはいたのだが、ほぼ全員が学問もしっかりと取り組んでいた

その理由は桜花高校の入試は他の学校とはレベルが違うからである。桜花高校だけは戦略という中学では習わない倍率が三倍の特別教科に加え、その他の五教科は大学とほぼ同じレベル。中学校では、大学レベルの授業などするわけがないため、完全に独学で学ぶしか無い

その戦略では百点、異能では八十点を取って、他の教科も九十点台をとった俺は、難なく桜花高校入学することが出来た


「次は市立桜花高等学校前~市立桜花高等学校前でございます。降りる際は忘れ物がないようにお気をつけください~」


電車のアナウンスが、高校前だということを知らせる。膝に上においていた肩掛けカバンを手に取り、席を離れドアの前に立つ

ドアの小さな窓から見える、大きな学校は子供の頃から何度もパンフレットで見たり、テレビで見かけた市立桜花高等学校だった

これから、あの学校で生活していくのかと思うと心臓が高鳴っていく。ドアが開き、人の流れにそって学校に向かっていく

駅のホームは、市立桜花高等学校の制服で溢れかえっていた。手慣れた動作で、ニャイカというカードを改札のニャイカ読み込みスペースにかざし、「にゃん」という聞き慣れたがいつ聞いても可愛らしい猫の鳴き声を聞き、改札を通っていく。そして、目の前の中央階段を上がって行き、次第に、外の風景が見え始める...立派な白の校門に、リーガルソーディアンの旗を掲げるその学校は、電車の中から見たものよりも数倍大きく、あたり前のことなのになぜか感動してしまう

感動して校舎を見上げていると、背中に何かがぶつかるような衝撃を感じる。人が多く行き交う駅でいきなり止まったため、誰かにぶつかってしまったんだろう。すぐに振り向き、頭を下げる


「すみません!」

「お気になさらず...」


すぐに頭を下げると、透き通るような美しい声が聞こえすぐさま顔を上げる。整った顔つきに、黒いロングの髪、顔にかかっている左側の髪を花柄のピンで止めていた

「あの子も一年生なのかな...」と考えながら、可愛い子だったなとかあの子と一緒に学校生活を送れるかもしれないのか...など我ながら妄想がすぎると思いながら、止まっていた足を動かそうとすると、さっきの女の子が立っていた場所にニャイカが落ちているのを見つける


「まさかさっきの子が?」


拾って、名前を確認すると一之瀬悠花いちのせゆうかと書かれていた。このまま、ここに置いておくわけにもいかないので、拾って制服の胸ポケットにしまいもう一度出会えることを願いながら学校の校門をくぐっていく

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