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提案

 1551年8月。1年が経ち8歳になった俺は、色々無断で作業をしている。例えば、石鹸を作ってみたり、火縄銃を無断で撃って怒られてみたりと。本当に色々と。


 現在、岡豊城の一室に親父・国親と二人でいる。


「弥七郎。お主の目か見てこの我らの土地はどう映る」


 親父が俺の問うた。勿論答えは決まっている。


「貧相にございます。幾ら、漁業や農業が盛んだと言えど、年貢の納めの効率が悪うございます。それに村々が点在して存在して、立派な道がないのでは、いつ賊に村が襲われるか分かったものではございませんし、行軍にも支障が出ます。さらには、貿易の出来る港がありませんので、長宗我部家の収支も少のうございますし、城下の様子を見ても商人は少なく感じます」

「な、中々バッサリ言うのであるな」


「当然です。寧ろまだまだ言い足りません。しかし、ここ以上言っても仕方ありませんから、いくつか再建案を提示させていただきます。

 1つ、楽市楽座令を布告し、誰にでも自由に商工業が出来るようにする事。

 1つ、早急に港を整備し、貿易港として利用できるようにする事。

 1つ、領民に教育を施すため、学校を建設する事。

 1つ、道を整備し、領内の行き来を容易にする事。

 1つ、農業について幅広く奨励する事。

 1つ、兵士を常備兵を最低でも兵力の4割に相当するまでに増やし、規律を教え命令を守るように教える事。

 以上の再建案で領内は発展する事でしょう。その為にかかる金額は大凡1万貫は想定しています。もしかすると、安くなるかもしれませんが」


 親父は驚き、目を見開いていた。しかし、すぐに顔を元に戻すと、1度咳払いをした。


「しかし、そのような大金を長宗我部が持っているわけがないだろう」

「そうでしょうか? 石鹸というものがありますが、それを大量生産して商人や公家に売りつければ、商売を独占出来るうえに、大量の収入を見込めます。それと南蛮には灰吹法なる技術があるそうです」


 俺の言葉に親父が少し考えこみ、少しして口を開いた。


「本当に儲けが出るのだろうな? それと、灰吹法なる技術について教えるのじゃ」

「勿論。灰吹法とは、金銀銅のいずれかを溶けた鉛と一緒に入れます。そしてそれも溶けると、鉛と組み合わさり、不純物は取り除かれます。その後、さらに工程を重ねる事で純度の高い金属が手に入ります。詳細は紙にて報告させていただきます」

「分かった。すぐに持ってくるように。検討しておく」

「ありがとうございます」


 頭を下げると、俺は部屋を後にした。向かう先は自室である。




 部屋に着いた俺はすぐに、紙を取り出し先程の事。そしてこの時代でも実現可能な様々な事を書き込む。例えばコンクリート。例えば石灰の生産等。椎茸栽培は勿論のこと。畜産では養牛、養鶏、養豚、馬について。農業では小麦、大麦の生産について。品種改良。他の産業は、澄酒、麦焼酎についてである。

 後は刀狩、検地、楽市楽座令である。


 軍事は、騎馬鉄砲隊の創設、サーベルの導入、外套(トレンチコート)の導入、銃兵の軽武装化などがある。

 銃兵の軽武装化には理由がある。まず、後退時に鎧であると、重量があり火縄銃を持つとさらに重量が増える。その為、銃兵は退却を用意にするためである。そして胴乱(弾薬盒)と刀を装着するためのサム・ブラウン・ベルトを作る。


 考えてみると、これだけで近代戦争の服装が出来上がりつつあるように見える。別に構わないが。


 これを2m程の和紙80枚に渡り書き綴り、届けたさせたら、小姓曰く親父は「長いわ、あのはなたれが!」と、怒鳴ったらしい。反省をする気など毛頭ないが。

そう言えば、プロローグを書いてみました。既に投稿してありますので、そちらの方もお願い致します。




ご覧の小説は下に記した方々とクロスオーバーしております。


・早見様の作品タイトル


「ゲーム機片手に天下統一!player1

〜瀬田に我が武田の旗を立てよ(仮)〜」


主人公 武田信之


・天樹院樹理様の作品タイトル


「ゲーム機片手に天下統一!Player3

〜諌死なんてしてやらん、天寿を全うしてやる!!〜(仮)」


主人公 平手政秀

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