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朝の葛藤

作者: 士藤 純ニ

試しに書いた作品です。

「どうしてこうなった……」


そう思いたくなる朝が来た。


嫌々ながらも眼を開き、壁に掛かっている時計を見たら7時50分。しばらくの間、ボーッとして眺めていていたが


「遅刻じゃねぇか!」


と気づいた。家から仕事場までは原付きで45分。仕事場の始業時間は8時30分なので40分しかない現状は遅刻が確定だ。しかも頭痛と吐き気がしている。気分の悪いままでベッドの横にあるテーブルを見ると缶チューハイの500ミリリットル缶が7本。


「飲み過ぎにもほどがあるよな……」


飲み過ぎた理由は容易に思いつく。仕事でベテランパートにイビられ、周りに聞こえる声量で悪口を言われまくったからだ。気が弱い俺は言い返すことも出来なく、帰宅後に酒でストレスを発散したまでなのだが


「それでも飲み過ぎたな」


と言った後、直ぐに吐き気が限界に来たのでトイレにダッシュ!便座を上げて(※しばらくお待ちください)した。


息も絶え絶えなのだが時間は待ってくれない。時計を見たら8時ちょうど。ここで二つの選択を考えた。仕事場に電話をするのだが


・遅刻する旨を伝える


・体調不良で休む


前者の場合は寝坊で遅れると伝える為、ベテランパートにまたイビられる。後者の場合も心拍される事もないどころか、体調管理が出来てないとイビられる。


「どう転んでも同じか……」


それならば、自分が精神的ダメージが少ない方を選ぼう。遅刻ならこの状態から更にダメージが増える。それなら休めば精神的ダメージを回復できるのだが、今日一日の稼ぎが無くなる。


考えながら便器に突っ伏しているのが酷く情けなく思えた。そのまま時計を見ると8時15分。仕方ない!休もう!


息も絶え絶えの状態で部屋に戻り、携帯を手に取り仕事場にかける。


Prrr…Prrr…


2回のコールの後に上司の声が


「はい、◎◎株式会社です。」


すかさず


「あ、山本ですが」


と、弱々しく名乗ると上司は


「おう!どうした〜」


といつもの明るいテンションで返してきたので


「あのぅ、風邪で熱が下がらなくて……」


と、更に低いテンションで言うと


「昨日もじゃねぇか!まだ下がらないのかぁ?」


えっ?昨日?そうだっけ?と、混乱しつつも


「昨日?……ええ、まだ無理そうなので仕事はお休みします」


と、返すと


「ちゃんと飯食って寝ろよぉ!お大事にな!」ガチャン


通話終了。


よくよく携帯の履歴を見直すと昨日も同じ時間に仕事場にかけていた。


「あれ?昨日も休んでいたっけ?」


混乱をまだしながらもテーブルの上にある缶チューハイを片付けている時に思い出した!


缶ゴミ入れの中に同じ数の缶チューハイの存在を……


今日は大人しく休もうと心に決めて二度寝に入った。



が、午後にはそれすら忘れてスーパーに缶チューハイを買いに行くので同じ琴の繰り返しであった。

思いつきどころか、それ以下で申し訳ございません。

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