110 気まずい空気…
「さて…皆さん。今日も夜ですし…睡眠をとってはいかがでしょうか?」
メーラの言葉を聞いても…俺は寝る気にもなれなかった…。
なんたって…俺のとんでもねぇ思いがクリスにばれちまったんだ…。
ものスッゴい雰囲気が漂う中で…どんな言葉をかけりゃいいか…。
あのあと…俺はあたふたしながら色々言い訳みたいなことをいったような気がするが覚えてねぇ…。
いつのまにかメーラも帰ってきて、そのまま竜車が発車されちまったし…。
なんかいろんなお菓子を買い占めたようで…ただでさえ狭かったスペースが大変なことに…。
はぁ…どうすっかなぁ…。
「おほぉー!ねぇねぇ!おにーちゃんすんごい赤い顔してるぅ!」
「魔王様もあかーい!どうしたのぉ?」
くそっ!
このロリとショタ…俺たちの顔見て楽しんでやがる…!
なんてやつらだ!
かわいいと思ったらとんでもねぇイタズラ野郎だ!
ぜってぇわかってて言ってんだろ…!
「おい!お前たち…それ以上からかうなら…本気で怒るぞ…」
「ふぁーい…わかりましたぁ…」
「けっこう面白かったのになぁ…」
フィールが叱責することでなんとか治まったが…気まずい空気は変わんねぇ…。
こんな調子じゃ…魔王城に着いたとき…どうなっちまうんだ…。