89/270
105 帰路へ…
ガタガタ…ゴトン…。
あれから…俺たちは城に向かっていた…。
一日でも早く帰れるように、竜車に乗ることになったわけだが…。
なんかすげぇな…竜車って…。
竜はキューちゃんみたいな大型ドラゴン…ってわけじゃねぇが、存在感は半端ねぇ…。
息づかいも鋭い視線もなんか怖い…。
どうやら空を飛ぶことも出来るみてぇだが、車輪のついた荷台を引っ張る力も相当らしい。
一日中引っ張っても疲れないとか…。
タクシーみたいに距離によって運賃が発生する仕組みらしいから、できるだけ安いやつに乗り込んでみたが…なんか新鮮な気分だ…。
まさにファンタジー…。
俺生きてて良かったかも…。
「さて…私は途中で寄るところがあるので、少し時間はかかりますが…明日の夜には着くことになります…。それまでに各々準備を整えてください…」
メーラの説明にはピリピリした雰囲気が…。
明日はどうなるかわかんねぇ…。
一歩間違えたら民衆のやつらからボコボコもあり得るからな…。
気を付けねぇと…。