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100 これからの対策
「それはそうとクリス様…フィールも元気になりましたし…魔王城に戻ることも考えては…」
「…それもそうだな…ユキも体調に問題がないなら…」
確かに…このままここに居座るわけにはいかねぇ…。
あっちだっていろんなゴタゴタで大変なんだ…。
問題はどうやって説明するかだが…。
「うーん…フィールが自分から死のうとしたって部分はうやむやにするとして…人間の俺をどう言うかだよなぁ…。おれの実力を認めさせるわけだし…。向こうは勝ち負けを実際に見たわけじゃねぇからムズいわ…」
「フィールと口裏合わせて…フィールがユキ様を認めた…というのはどうでしょう?」
「…んでも、俺みてぇなやつをフィールが認めるって…無理ありすぎねぇか?」
「それもそうですね…」
フィールが認める…それ以上に分かりやすく…納得できる要素がありゃ…。
「…少しいいか?」
そんな俺たちの様子を見て、クリスは手を上げながら話に割り込んできた。
「ん?どした?」
「魔物のやつらを納得させるなら…こういうのはどうだ?」