93 これからどうしよう…
「…はぁぁぁぁ…」
「どうされましたか?愚民様…」
「いや…なんつーか…その…2日もこの状態だとなぁ…って思って…」
あれから…フィールはこちらの呼び掛けに応えることなく…ベッドの上からほとんど動いていない…。
出される食事には手をつけるがそれも少量…。
動くにしてもトイレに行くぐらいだ…。
まるで元気がない…。
そんなに俺との戦いがショックだったのか?
でも…いつまでもこんな調子じゃあ…まずいよな…。
この日は俺とメーラで外に出て、これからの対策について考えていたとこだが…特に進展するわけでもなく…。
朝から昼まで話し合ってはいるものの、無駄な時間を過ごしただけだった…。
「無駄な時間と言うのは…聞き捨てなりませんね…」
「だから!心を読むなって!」
こんなふうに…他愛もない会話をしているだけ…。
ちなみにクリスはフィールが元気になりそうな食べ物を買いに出かけている。
聞いたこともねぇような果物を買いにいったらしいが…大丈夫かな…。
一応変装してるから魔王だと気づかれないかもしれんが…。
「キュッ?」
おっと…そういやキューちゃんのこと忘れてたぜ…。
フィールの必殺技を受けてダメージを負っていたが、命を失うほどではなかったらしい…。
やっぱ…ドラゴンって耐久力とか半端ないのかな…。
「キューン!…」
スリスリ…
俺の肩にのっていたミニキューちゃんは、俺の頬をスリスリ…。
ホント…俺になついてるわ…。
…まぁ、キューちゃんの正体とかわかんねぇから色々気にはなるが…。