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91 俺は大丈夫!その頃…あいつは…

そういや…気になることがあったな…

せっかくだから、メーラに尋ねてみるか…。


「ところでよ…ここって…どこだ?」


「近くの医療施設です…。城に帰ることも考えましたが…向こうは向こうで混乱しているでしょうし…。なにより…お二人の手当てもしたかったので…」


確かにな…。

手当てもそうだが、決闘の結末を他のやつらに伝えるのはちょっと…。

フィールが自殺を図る…なんてことを説明するわけにはいかねぇし…。


「まぁ…ほとぼりが覚めるまでは帰れねぇわな…」


「そうですね…」


しんみりとした雰囲気が漂う中…俺達はこれからのことに不安を抱きそうになった…。

フィールと戦い…無事生き残ったのは良かったが…。

俺たちの立場、フィールの立場をこれから他の魔物に伝えなくてはいけない…。

果たして…上手くいくのだろうか…。


「とりあえず今は生きていることに感謝しましょう…。先のことは…これから考えればよろしいかと…」


「…そだな…」


「愚民様も体調に問題がないようなので…フィールの様子を見てきますね…。あぁ…そうそう。もし寂しければ、メーラのパンツでも嗅いでみますか?」


「アホか!そんなもんいらねぇし!」


「ふふ…」


メーラは微笑むと後ろを向いて部屋から出ていった…。

そういや…あいつからからかわれるのって久しぶりだよな…。

暗い雰囲気の中でからかわれると気分が少し楽になる…。

あいつなりの気遣いってやつか…。


…パンツはいらねぇけど…。



※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※



「フィール…お身体の方は大丈夫ですか?」


「…」


あれから…フィールは一言も言葉を発することなくベットで横たわっている…。

目を覚ました時…てっきり生きていることに錯乱でもするかと思いましたが…。

意外と冷静ですね…。

まぶたを開き、天井を見ながら何を思っているのか…。


「…先程…ユキ様…人間の様子を見てきました…。体調に問題もなく、すっかり元気でしたよ…」


「…」


さて…どのような言葉を伝えれば反応するのでしょうか…。


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