82 悪い子にはペンペン…できねぇ!
「…にっ…人間…!よくも…!」
怒りの表情で睨み付けるフィールは、内心穏やかじゃないだろうな…。
子供の姿に変えられてしまい、しかも俺に抱き抱えられちまってるからしょうがない…。
まぁ…子供フィールのぶちギレ顔は思いの外可愛いからいいけどね…。
…ちっ…違うぞ!!
俺はロリ○ンじゃねぇ!!
とりあえず…このまま抱き抱えんのもあれだし…。
俺はフィールを寝転がせておくことにした。
傷つかないようにゆっくりと…ガラス細工でも扱うようにそっと…。
「貴様…!情けをかけるつもりかっ!!今すぐ殺せっ!!」
まったく…こっちは親切にしてんのに…。
今にも噛みつきそうな勢いで暴れそうだ…。
もう少し余力があったら危なかった…。
「こらっ!そんなことしてっと怒っちゃうぞ!悪い子にはおしりペンペンだ!」
あまりにも態度が悪いもんだから、俺は少し心を鬼にして怒ってみた…。
…相手が子供姿だから変な叱り方になっちまったけどね…。
「貴様っ!!殺すっ!絶対に殺してやるっ!」
うっひゃぁ…。
子供になっても怖いな…。
声は可愛くても、真に迫る勢いにひっくり返りそうだ…。
ペンペンしたら大変なことになる…。