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78 戦地へと向かうもの

「クリス様…この先にユキ様が…?」


「あぁ…声が聞こえるんだ…。フィールと戦っているあいつの声が…」


…あれから相当な時間がたった…。

私はクリス様と一緒に闘技場をあとにし、愚民様のもとへ向かっていた…。


漆黒の翼を拡げ、飛べない私を抱えながら空中を移動するクリス様には焦りの表情が…。

はたして…二人は今、どうしているのか…。


愚民様達が空へと飛び上がったあと…。

当然ながら、闘技場では多くの観客のブーイングが嵐のように巻き起こった…。

解説のウィリアムも、非難の矛先が向くことを恐れて逃亡し、ギャンブルもご破算となったらしい。


当然と言えば当然ではあるが…。


怒声乱れるなか…クリス様は目を閉じ、愚民様の居場所を音を頼りに探り、こうして向かうことができた。

労力と時間はかかったものの、こうして一足先に行動できたのはよかったと言える。


しかし…おそらく私達が着いたときには決着がついているだろう。

その時、どちらかが倒れているのか…はたまた両者共に倒れているのか…そこはわからない…。


酷い結末だけは…想像したくない…。


そんなことを思っていると


「…っ!?あれは…」


クリス様の声に、前方を確認してみる…


不穏な空気…。

しかも大気が揺れて、恐ろしい光が灯っている…。


「間違いありません…『レテルギルス』…です!」


『レテルギルス』…フィールの持つ必殺技のひとつ。

あれを使えば、周りに甚大な被害が出る可能性がある…。

急がなくては…


「…メーラッ!!飛ばすぞ!!」


クリス様はそう言って、それまでとは比べ物にならないスピードで空中を移動する。

今にも泣きそうなクリス様…。


この先にある現実は、いったい私達に何をもたらすのだろうか…。



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