69 フィールの策略!④
そういや…。
闘技場でメコーンが大爆発した時…すんげぇ悪臭が広がっていたよな…。
そして、その爆心地の中心にフィールが立っていたことを考えると…。
今のフィールにはメコーンの臭いがこびりついているはず…。
まさか…この臭いの先にフィールが!?
…あり得る…。
もしそうだとしたら…このアドバンテージは活かさなきゃならない…。
俺の嗅覚じゃあ無理だが、ドラゴンのキューちゃんなら正確な居場所がわかるかもしれねぇ…。
よし!
「キューちゃん!このくさい臭いをたどって…炎を吐き出せるか?」
「キュッ!」
キューちゃんは俺の言葉を理解したのか、臭いの発信源を確かめようとする…。
少し臭いがキツいが…頑張ってくれ…。
…フィールの狙いは未だによくわかんねぇが、先制攻撃を仕掛ければ、さすがに驚くだろう…。
いくらかのダメージを負わせ、状況を好転させるぐらいできれば…。
「…!…キュキュッ!」
ついに…キューちゃんがその居場所を突き止めたようだ!
これなら…
「よし!…全力はやべぇから…七割くらいの力で…やってくれ!」
「キュッ!…グルルルルルルル…」
キューちゃんは攻撃体制を整えると狙いを定める。
そして…
「…ボォァァァ…!!」
灼熱の炎は周りの黒霧を一気に払い除け、業火の
限りを尽くして標的へと突き進む…。
その先にいたのは…