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51 世界最凶の悪魔兵器

くっ…人間めっ!!

突然姿を消しおって…。


どうせ下らんスキルを使って身を隠したんだろうが…。

こうしている間にも私を狙っているのかもしれん…。

…慎重に…。

やつの攻撃に備えなくては…。





「いっけえぇぇぇぇぇ!!」





一瞬…

私の背から聞こえてきた叫びに振り向くと、何かを投げる人間の姿…。

くそっ!

防御しなくては…。


やつの攻撃に備え、私は光弾を瞬時に作り上げる…。

この距離なら…私に当たる前に打ち落とすことができる!

来るならこい!




ビューーーン!!





…力一杯に投げられた何かは真っ直ぐに…私の目の前まで飛んでくる…。

だが…私の方が早い!




「くらえ!!」




…そのとき…

掌から発射された光弾の光に照らされ、私は見た…。

目の前に迫ってくる…それは…




「メ…コーン…!?」



そして…

光弾が打ち落とそうとした瞬間…






ドォォォォォォォォォォォォォォォォォォン…!!!!


ドォッカァァァァァァァァ…ン…!!


ボォォォォォォォォォォォ…ン!!!




※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


「クリス様…これは…」


そこにあった光景は…まさに地獄絵図…。

私とクリス様はある程度離れていたこともあり、巻き込まれなかったものの、大爆発を起こした部分は大きなクレーターを作り上げている…。


周辺にいた観客も、大ケガを負ったものがチラホラ…。

いったい何が…。


「メーラ…わかったぞ…この爆発…!なぜユキが…持っているんだ…!」


「クリス様…いったい…なんなのですか!?」


「こんな爆発を起こせるのは1つしかない!…」





「メコーンだっ!」





※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


メコーン

通称『悪魔の食物兵器』。

独特な臭い故にオーク以外の種族は滅多に食べない多年草の植物。

しっかりとした下準備なしに、大きな衝撃等を与えると大爆発を起こす。

その規模は、1個で巨大ビルを倒壊させるほどの破壊力。

複数個を同時に爆破させると、都市を壊滅しかねないほどの災害にもなりうる。

また、一度爆破されると悪臭が蔓延するため、救助活動も困難を極めるとされる。

そのため、一部の地域はメコーンの栽培を全面的に禁止している…らしい…。



※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


「…やべぇ…メーラさんにぶっとばされるなぁ…こりゃ…」


「ん?どうしたんだ?ウザイン?」


「…なんでもねぇ…独り言よ…」


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