38 報酬を受けとるか…
「はいよ…クエスト…大型魔獣グリンブの討伐報酬ね…」
ジャラジャラ…チャリーン…。
おぉ…すごい…。
モンスターを倒してたくさんのお金がもらえたぞ…。
こりゃ…二日くらいなら宿屋に泊まれそうだ…。
…つーわけで…俺とクリスは今、報酬を受けとるためにクエスト達成の報告をしているとこだ…。
ちなみにウザインは一人で別行動…。
何してるかはわかんねぇけど…たぶん他のクエストでもやってんだろう…。
クエストの受注は町の酒場で行われているから、依頼を受けるときも報告するときもここに来なきゃならねぇ…。
依頼掲示板には多くの依頼が…それこそモンスター討伐から子猫の捜索まで…。
紙がびっしりと貼り付けてある…。
困ってるやつって多いんだなぁ…。
そんなたくさんの依頼の処理…さらに酒場の経営…。
ここの店主は働きすぎだろ…。
なんかすげぇわ…。
「…にしても…お前達…どうやってあんなモンスター倒したんだよ…。あれはそう簡単に倒せるもんでもねぇぞ…」
店主のおっさんは俺たち二人を見て感心してる…。
まぁ…ひ弱そうな俺や…猫耳フードを被った女の子…クリスを見てたら驚くわな…。
「んまぁ…努力と根性と人情?」
「…前半二つはいいとして…人情は関係ないんじゃねぇか?」
「まったく…ユキはよくわからないことを…」
「うっ…!」
店主とクリスの突っ込みが俺の心をダイレクトに刺さってきたぜ…。