28 自らを責める人間の心
あぁ…ホントに最悪だ…。
クリスと一緒の新婚旅行だと思って楽しむ予定が…。
死にかけるわ…クリスに助けられるわ…。
俺って…バカだよなぁ…。
あれから無事に崖を降りきって…森の中を進んでいったわけだが…。
なんか俺のせいでハチャメチャな感じ…。
巨大昆虫に襲われるし…落とし穴に落ちそうになるし…。
それをクリスとウザインに助けられるし…。
すっげぇ落ち込みそうだ…。
ザッザッザッザッザッ…。
重い体を動かしながら前に進んじゃいるが、俺の心は限界に達しそう…。
俺なんて…
バシッ!
「いってぇっ!!」
突然の背中の痛み…。
あまりの激痛に大声をあげちまった!
「まったく…なんだその顔は!もう少しシャキッとしたらどうなんだ!」
「クリス…!おまっ…痛いって!」
どうやら背中を叩いたのはクリスのよう…。
俺のウジウジっぷりに業を煮やしたみてぇだ…。
「…ユキのそんな顔を見たくて旅行にきたわけじゃない…。もっと胸を張れ!」
「胸を張れって…そんなの…」
バシンッ!
「だから痛いって…!」
「ふん!まったく…お前を心配している私の身にもなれ!」
うぅ…そんなこと言われても…。
今のメンタルじゃあ立ち直れねぇよ…。