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番外編 ティナのおやつ④
口に広がるサクサク感…それに果実の甘味…。
生きてて良かったのね…。
「今度はホワイトケーキを食べるのね!」
…なんて言っていると…
ガチャ…
「失礼するぞ…ティナはいるか?」
お菓子パーティーの中…部屋に入ってきたのは…。
「…!??」
クリス様…!?
「まっ…魔王様…!?」
「しっ…失礼いたしました!」
「申し訳ありません…!城を守りきることができず…!!」
他の皆も相手がクリス様であることを確認した瞬間…立ち上がり頭を下げた…。
各々…反省の言葉を口にしている…。
まさか…こんなときに来るなんて…。
ちょっと恥ずかしいのね…。
でも…今は挨拶をしなければ…
ティーはすぐに立ち上がると頭を深々と下げ、失礼のないように言葉を選んだ…。
「…クリス様…おかえりなさいませ…。お見苦しい姿…深く反省いたします…」
「いや…むしろお前達の休息中に訪れた私に問題がある…。それに色々と迷惑もかけた…。申し訳ない…」
スッ…
…!?
まさか…クリス様が頭を下げるなんて…。
「そっ…そんな…!顔をお上げください!」
「…いや…なんとしても…謝りたいのだ…」
うーん…まさかの展開なのね…。