番外編 ティナのおやつ②
「こちらがグラン地方特製のホワイトチョコレートケーキです…。こちらの赤の箱にはブリンストン産メロゥキッスルクッキーが…。そして…ネロンジュレ入りのクレープはこの金の箱の中に…」
メーラが紙袋の中から出してくるお菓子のお土産は、あっという間にティーの机を埋め尽くすほどに…。
今…部屋の中にはメーラとティーの二人っきり…。
このまま独り占めすることも…。
うーん!
楽しみなのね!
タラーン…
うぅ…あんまりにも美味しそうだからヨダレまで垂れちゃったのね…。
まったく…早く食べてやるのね!
「…ティナ…それでいいのですか?」
「むぅ?突然どうしたのね?メーラ…」
「一人だけお菓子を食べるなんて…傲慢ではありませんか?」
むぅっ!?
メーラのやつ…なかなか鋭いとこ突いてきたのね…。
「…ティーが独り占めするのが気にくわないようなのね…」
「いえ…そういった考えはありませんよ…。ただ…せっかくなので他の皆さんにも分けてはどうでしょう?ちょっとしたパーティー気分で…」
むぅ…。
確かに…。
メーラの言うことも一理あるのね…。
このまま一人で食べても…美味しくないかも…。
それに量もかなり多いし…。
…仕方ないのね!
「ふぅ…わかったのね…。皆にはお城の防衛を手伝ってもらったし…ちょっとしたお礼をしてやるのね!」