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120 愛おしい…

鼻腔をくすぐる甘い香り…。

唇の柔らかい感触…。

抱き締めたくなるような体温…。


クリスとのキスはあの告白以来だが…ビックリするほど静かだ…。

なんでここまで…。

まるで時間が止まっちまったかのように…。

そういや俺からのキスって初めてだな…。

いい経験したわ…。


女の子特有の匂いはどんな花の香りにも劣らない…。

お風呂のとき以上に強く発しているようだ…。

あのときは香水の匂いかと思ってたが…。

たぶんクリス自身のものなんだろな…。


肩に置いた両手はいつの間にかクリスの背中へ…。

俺はそのまま抱き締めることにした…。

ホントならクリスの肌をじかに触りたかったけど…なんか恥ずかしかったからやめといた…。


…抱き締めといて恥ずかしいもないけどな…。


童貞の俺は熱烈なキスのしかたなんてわかんねぇから…とにかく優しく押し付ける感じだ…。

目は閉じたまんま…どんな顔してるかなんて…わかるわけない…。

できるだけ息は落ち着いて…激しくならねぇように…。

それでも心臓はバクバクだけど…。


クリスは…


すぐに押し退けようとしない辺り、俺のことを受け入れてくれたみたいだ…。

さっきはビックリしてたけど、今は落ち着いてる感じ…。


トクンッ…トクンッ…。


胸から感じるクリスの心臓の音…。

荒々しいわけでもない…。

何か…いろんなものを包み込んでくれるような…。

そんな優しい音だ…。


そうしていると…


ギュッ…


クリスの両の腕が俺の首を回り込み…抱き締めてきた…。

もう離さない…そんな気持ちが伝わってくる…。


今…どんくらい時間たったっけ…。

5分…もしかして8分?

くそ…時間もわかんねぇ…。

こんな姿…周りのやつらに見られてんのに…なんですぐやめれねぇんだろ…。


いや…わかってる…。


俺は…クリスとの時間が…











愛おしいのだ…。

こういう描写はホント苦手…。

でも頑張った!

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