今
今回の作品は、主人公の今の話です。
今回は結構力を入れて、書きましたんでよろしければお願いします。
この作品の主人公は、作者本人です。
その他の登場人物は架空人物です。
完全オリジナルストーリーです。
「ふぁー・・・」
「ん?どしたー、寝不足かー?」
大きな口を開けて、あくびをしていたマヌケな私に話しかけてきた友達、千波。
「ん?違うよ、ぐっすり8時間睡眠だよ。ふわぁ・・・」
千波への答えを返して、またあくび。
「はっ?!あんた、寝すぎ!小学生でもそんなに寝てないわ!」
と、言い大きな声で笑い出した。
そんなに面白いことも言った覚えがないんだが。
「ん・・・だって、睡魔には勝てないじゃん?」
「いや、まぁそうだけど。そんなに寝てまだ眠いって、どんだけよ。」
あ、今昔の流行語、千波言った。
もう死語だぞー。っと、まあそんなことを言ったら怒られるのは知っているから言わないが。
「せやね」
と、最近私がはまっている適当ワードを発する。
これは大体、返事がめんどくさい時に乱用する言葉だ。
「はぁ・・・まあ、いいけど。」
ほら、こういうと、千波も呆れて返事を返さない。
なんという魔法の言葉。
でもきっと、私自身が言われたらイラッとくるワード№1だ。
そんな言葉を使う私も私なのだが。
ガラッ
「おい、席につけー」
いつもうるさい担任教師が入ってきた。
私のクラスの担任教師は、国語の教師で、何事にも言葉づかいやら、字の書き方堅苦しく、チェックするのが好きな先生のようだ。
特に、先生が一番気にする言葉は「やばい、うざい、」らしい。
その当人が「マジ」は使うというのが謎だ。
ガタガタと椅子を引く音がし、クラス委員の号令が入る。
「起立、礼、着席」
チャイムと同時に授業が始まり、担任が黒板に文字を書き出す。
ここから放課後までは長い・・・。
「やっと、終わった―!」
手をグーっと伸ばしながら、千波の席の前で背伸びをする。
「うん、疲れたね・・・あ、眠気はもうとれた?」
千波が小首を傾げながら私に聞いてくる。
可愛い。めちゃ、めちゃ可愛い。
千波は性格はサバサバしているが、男子からはモテモテで友達も多い。
恐らく学年美人女子ランキングなんてもものがあれば、5位の中にはランクインだろう。
と、色々考えていると千波に制服の裾を引っ張られた。
「どした?まだ、眠いのか?」
ほら、またこうやって、可愛い仕草をする。
こんな事をしているとまた・・・
「見たか、今の早川の仕草。やっぱあいつ、可愛いわー」
チッ、男子の分際で今の千波の仕草に目がいくとは・・・何奴。
「ねーってば!!」
ちょっと声を荒げた千波が私を呼ぶ。
「あ、ごめん。ん?眠気、取れたよ」
「もー、話聞けっつーの」
「ごめん、ごめん」
今私が脳内で考えていた事は、言わないでおこう。
きっと、今千波が持っているその鞄で殴られるに違いない。
トコトコと寒い中、白い息を吹かせながら千波と帰路を歩く。
まぁさすがに一月だもんな、寒いのは当然。
・・・なのだが、寒いのは暑いよりも私は我慢できない。
こんな寒い中、公園なんかで遊ぶ小学生は本当に凄いと思う。
子供は風の子とは、本当のようだ。
「ねえ、これからどこ行く?」
千波が手に息を吹きかけながら話してくる。
「んー・・・そうだな、千波の好きなとこでいいよ」
少し低めの自分の中のイケボを使って、彼氏っぽく千波に言ったら
「うえ、なにそれ。微妙」
私の渾身のイケボが微妙?!
ま、まあ、それは置いといて。
「あ、あそこ行かない?」
「ん?あそこ?」
「そ。」
少しテンション高めな声で、返してみた。
千波の顔は少し歪み、必死に考えようとしているようだった。
この作品を読んで頂き、誠にありがとうございます。
次回は主人公の過去をベースに書いていきたいとおもいます。
これからもよろしくお願いします。