あのニュース
『――――次のニュースです。』
スマホを弄っていた私の耳に入ってきた言葉。
誰がつけたか分からない、テレビからのアナウンサーの声。
「あぁ、また」
そのアナウンサーから告げられた言葉は、「殺人」という言葉だ。
最近では、こういうニュースも少なくは無くなってきて、耳に馴染む言葉になってきた。
同じ人間が同じ人間を殺すなんて、恐ろしい。
そんな言葉、馴染みたくもないが。
「ただいまー」
玄関から、母の声がする。
「おかえり」
その言葉に、いつも通り適当に返す。
ガサガサと大荷物を抱えた母は、重そうにビニール袋を運ぶ。
その袋から取り出す食材から見て、今晩は鍋のようだ。
そしてまた、何となくテレビに視線を戻す。
「――今朝、○○マンションから飛び降り自殺があったとの通報がありました。その現場を目撃した通行人は・・・」
次は「自殺」。
また人が死んだニュース。
あぁ、なんでこう毎日、毎日人が死んでいくのかね。
それも、病気とかじゃなく、自分の意思で殺したり、死んだり。
不思議な世界だと思う。
あぁ、でも三年前も、こんなニュースあったな。
確か私が小学六年生だった頃。
私はその時、不登校だったな。
毎日、毎日家でごろごろして、親にも沢山迷惑をかけて、「死にたい」と思っていた。
そんな時に、みたニュース。
朝、その時もたまたまついていたニュースを見て、私はそのニュースに目を惹かれた。
そのニュースは「小学六年生、男児いじめで飛び降り自殺」。
この作品を読んで頂き、ありがとうございます。
実はこの作品の主人公のモデルは、作者本人でして。
全部が全部一緒というわけではないのですが、私は書いている最中は、自分と比べながら書いております。
その他の登場人物は全員架空人物です。
まだまだ初心者ですが、頑張って投稿していきますので、これからよろしくお願いします!!