表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/38

第一話~帰宅。我が家にて~

無事に…

ではないが、LHRが終わった。

結局俺は奥地先生にこっぴどく怒られ、クラスの人達から変人のレッテルを張られた。

けど、後の祭りだ。どうしょうもない。

帰ろう。俺は花を丁重に鞄にいれ、席を立ち、教室を後にした。途中指を指されて笑われたが、無視だ。

こうなるだろうとは思っていた。

いや、正直ここまで酷くなるとは思っていなかったが、まあ、許容範囲内だ。

下駄箱までいき、靴をはきかえる。

校舎を出てすぐ今朝の桜が目に入る。

ムカつくぐらい綺麗に咲いている。

けど明日もこの桜を見なければならないと思うと、やるせなくなってくる。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



俺には妹がいる。それはもう、目やら、鼻やらに入れても痛くないぐらいに可愛い娘だ。

ただ問題がひとつだけある。

家に着き玄関の扉を開ける。そこには中学校から帰ってきたのか、制服のままの妹が立っていた。

妹は目を丸くして俺を見る。

満面の笑みになって俺の帰りを喜んでいるようだ。

「ただいま!」

俺も笑顔になって一生分の元気を出して言ってやった。

「何で帰ってきた?」

妹は笑顔のままだ。

うん、わかっていたが愛想笑いだ。

完全に俺を赤の他人として扱っている。

「………」

何も言えない。

「キモ…」

妹は早々にその場から立ち去った。

…………まだだ。

まだ泣く時じゃない。何故ならまだ追い討ちがあるからだ。

大きな足音と共にハゲ散らかした中年、もとい、俺の親父が目の前に現れてきた。

「貴様、俺の娘と何を話した!?

内容によってはただじゃすまんぞ?」

やや興奮気味の親父が血走った目で俺を睨む。

そう、こいつは娘には優しいが息子には異常に厳しい奴だ。

「何も話してねぇよ。だいたい、あいつが俺と話したがる訳ねぇだろうが」

と言いながら、俺は靴を脱いでリビングに向かった。

「それもそうだな。まあ、…」

最後まで聞く気の無い俺は親父に背を向けてリビングに入ってドアを閉めた。

もうそろそろ泣く頃かなと思って目に涙をためていると、姉が俺の前まで来て口を開いた。

「学校どうだった?」





瞬間、たまった涙が一気にこぼれた。

実際我慢できなかった。

姉は最初こそ驚いたが、次第に楽しくなってきたのか、今では大爆笑しながら、泣いている俺の写メをとっている。

絶対復讐してやる。そう心に誓って自分の部屋へダッシュした。

勿論、途中、親父の部屋のドアを蹴るのを忘れなかった。

部屋に着き、くつろぎの時間。自分だけの空間。新生活を迎えることもあって、俺は自分の部屋を綺麗にしたかった。だけど、元来掃除嫌いの俺は母に頼んで今日部屋を綺麗にしてもらった。部屋を見渡す。うん、綺麗。

ベッドも綺麗に布団が畳まれていて、床にあったゴミは全てきれいさっぱり消えている。机の上にあった中学の時の教科書も捨てられていて、机の上には何もな…

なんだと…

理解が出来ない。いや、違うな。脳が理解することを拒んでいる。

なんと、机の上には俺が夜な夜な一生懸命かき集めた50冊近いエロ本が積まれてあった。

適当に拾い集めた物だからジャンルが色々ある。

勿論女の子がかりん糖を出す本もある。

だけどそんぐらいならまだ可愛い方。

問題は一番上に乗っている、俺もなぜあるのかわからない男どうしのやつだ。

これはやばい…

本の上には母からの書き置きで、[今晩家族会議を開きます]と書かれた紙が置いてあった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ