急がなければならない理由がある
目覚める。
俺は、気絶したんだ。
ここは、見慣れた天井。俺の家。
外は、暗い。
「姉貴!」
抱きついてきたのはフィア。
「……フィアが、運んでくれたのか?」
「うん!」
「ありがとう」
「あ、あと、レニア姉から、伝言が来てる!」
その言葉を聞いてハッとした。
忘れかけていた。
ナナ。ナナを守らなければならない。
あいつは、確かにウザい。だが、それでも、俺の幼馴染だ。
さらに、俺の責任でもある。
……絶対忘れてはいけないことなのに。
クソ……。
データから、履歴、内容を見る。
『レオ、聞いて。レオは今、最重要人になっているわ。この段階に来た時点で、もう、世界総本部はレオの敵。ナナも危ない。だから、今すぐナナのところに行って。そうしないと、後悔するよ』
『まあ、レオなら、行くと思うから、そこは心配してないよ。でも、万が一があるから、早めに行動してね。私は、レオの味方であることは変わらないから、いつでも頼ってね』
そこで、再生が終わる。
「行こう。今すぐ」
でも、フィアはどうしよう。足手まといになる。けれど、おいていけない。
どうしよう。
「姉貴」
「? なんだよ」
フィアの方に顔を向ける。
見ると、真剣な顔をしている。
ちゃんと見ると、可愛い顔をしているんだが……。
「姉貴。私は大丈夫だ。自分の身は自分で守る。そう、昔言ったのは姉貴だろ?だから、ナナ姉を守ってあげて」
一人称は私なんだな。
そうじゃない。そこはどうでもいい。
フィアは真剣だ。大丈夫って勇気を持って言ってくれた。
自分で守るって言った。だから、俺は……。
「わかった。これを持っておけ。ヤバい時に使え」
魔具を渡す。
最高峰結界魔具だ。
これは、あらゆる方向からの攻撃を跳ね返す。
さらに、使用者の怪我を癒す力を持つ。
レニアが作ってくれた結界魔具。
さらに、これは、俺の魔力を結構入れといた。
そのため、一日は持つだろう。
その後。
「行ってくる」
「気をつけ……てね」
久しぶりに、フィアからその口調を聞いた。
「ああ。すぐ戻るさ。ナナを連れて」
「……うん」
馬車に乗り、動き出す。
さて、今から、何をしようか……。
最悪、国に入れないかもしれない。
もし入れたとして、ギルド本部に入れるか。
……いや、ナナだ。ナナがなら、大丈夫。
それは信じられる。
……よし。
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