観察者
家に帰ってきた。
終始、フィアは何一つわかっていなかった。
それと、ナナにはバレたけど、誤魔化してくれるらしい。
それと、ポーションをもらった。
これは約束の品だから、もらえることは確定なんだけど、効果があるかが問題だ。
「姉貴!」
「? なに」
「まだ、お店休業のままなのか?」
「明日からやろう」
「おう!」
そんなことか。
それよりも早く飲もう。
蓋をあけ、一気に飲む。
飲み終わった瞬間に、力が戻る感覚がする。
「すごい……。戻った、これ」
力は戻った。けど、冒険者を続けるか迷う。
今は、店も持っているし、冒険者より、効率よく稼げている。
でも、冒険者も楽しい。
……なら、たまに冒険者として活動するか。
そうだそうしよう。
なら早速、申請を!
「却下!?」
「はい。総合本部からの指示で」
ナナのやつめ!!
「……わかりました」
「すみません……」
家に戻る。
「はぁ……。楽しみ消えちゃった」
「これからどうしようかな」
なんて考えていた時だった。
「あれ、この魔導通信機、光ってる」
これは、少し前に買ったのだが、使い方がよくわかんなかったため、放置していた品だ。
「この魔石を押せばいいのか?」
気になったから、押して見る。
「レオ、聞こえる?」
このジト目、気だるそうな顔と喋り方。黒髪。
「なんだ、レニアか」
こいつは、俺の幼馴染であり、ナナの親友のレニア・フォミラ。
こいつは世界総本部の幹部。
見た目とは裏腹に、世界最高の頭脳を持ち合わせている。
そのため、最近の新作魔道具はほぼ、設計から制作はレニアが担当しているらしい。
「落ち着いて聞いて」
「なんだ」
「家の中でも、女子の口調で話して。今すぐ」
いかにも真剣。いつもと表情は変わっていないが、喋り方が違うのは、俺だからわかるんだと思う。
「なんでですか?」
「今、レオのいる街に、レオを観察する、観察者が送られた。もし、前の人格がくっきりあると気づかれたら、ナナも、レオも殺される。気をつけて。気を抜いちゃいけないよ」
「……わかりました」
「人が来たみたい。切るね」
通信が終了した。
レニアもナナから聞いていたのか。
それにしても、観察者、か。
どこにいるかもわからないんでしょ?
しかも気を抜くなって。なんか、すごい難しいことお願いされた気がするけど、ナナも危ないなら、頑張るしかない……よね。
うん、頑張ろう。
明日から、また店やるし、今日は早く寝よっと。
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