二.家族の絆
短いです。本日中にもう一話アップします。
中学生になった時、義父さんに大事な話があると執務室に呼ばれた。
姉さんが八十神に連れて行かれるかも知れない事、いつか別世界に連れて行かれる事自体は避けられない事、僕なら別世界に行ける可能性があると言う事を伝えられた。
冗談だと思いたかったが、義父は姉の事で性質が悪い冗談など言うはずが無い。
僕は激しいショックを受けた。ずっと一緒に居られると思っていた姉が居なくなってしまう。下手をすると死んでしまうかも知れない。
父が護身術と偽って、姉さんに格闘術や各種武術を叩き込んでいる事には気付いていたが、この様な大変な事だとは思わなかった。
「春愛希には申し訳ない事をしていたと思う。瑶子の身を守る為だけに呼び寄せてしまった。すまない。ただこれだけは知っていて欲しい。今は瑶子と同じようにお前を愛している。別世界へ等やらぬ。何とか方法を見付け出して私が行って来る。」
「義父さん…。僕は感謝こそすれ恨んだ事なんて一度もないよ。今だってそう。僕はね、姉さんや義父さん、土御門家の皆に心も身体も救われたんだよ。あの日迎えに来てくれてなかったら僕は死んでいた。たとえ身体が無事だったとしても、心は死んでいたよ。義父さん僕を育ててくれてありがとう。」
「う゛ぅ。春愛希ー!絶対にお前を別世界等に行かせぬからな!」
義父さんが滂沱の如く涙を流してしまった。本当にこの人は姉さんや僕を大切に想ってくれている。僕はこの家が好きだ、姉さんの事が大好きだ。今まで姉さんにべったりだったけれど、このままでは駄目だ。
姉さんが死んでしまう事だけは絶対に避けなければならない。僕に出来る事であれば、何だってしよう。
「義父さん、僕は行くよ。姉さんを絶対に助けてみせる。僕に出来る事を教えて欲しい。」
「う゛うぅぅぅ。」
義父さんの涙は止まらず、続きの話は翌日聞く事となった。




