絶望
「んぅ・・・ここはどこだ・・・何で牢屋の中・・?」
リューが目覚め・・・そこは奴隷商の店の中だった。牢屋の外を見ると、まるで地下牢獄のようなところにリューはいた。
「目が覚めたか。ガキ。」
すると右奥から見張り員のような人が現れ、リューは焦って聞いた
「あ、あの、ここはどこなんですか!そして僕はどうしてここに…」
見張り員は、鼻で笑いながらリューを見て、こういった。
「お前は主人に売られたんだよ。残念ながらな」
「なっ・・!そんなはずはない・・・ご主人様はそんなことしない・・・ご主人様はとっても優しくてましてはこんな粗末にする人じゃない!!」
リューはそういって怒って檻をつかんで怒鳴る。
主人に馬鹿にされた気がしてならなかったのだ、だがリューはそれが真実だとはわかっていなかった。分かりたくなかった・・・。
(そうだ。夢の魔導書の力・・・僕の力で・・・!!)
『夢の魔導書、発動』
・・・リューは自分の能力で何とか抜け出そうとした。だが全く何も起きなかった。今ようやく自分の立場を理解した。夢の魔道書は封印されており、本当に自分はもう何もできない。新しい種人が来るまで・・・その時まで囚われの身だと・・・・