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第2話 ワタシ!転生!パリパリ!
目を覚ました私は、辺りを見回す。
高架を走る電車も、往来を行き交う自動車もない。
いや、そもそも、道路がない、電線がない、アスファルトがない!
見渡す限り、広大な平原と、遥か彼方にうっすらと見える森、岩山。
平和そうに飛ぶ、見たこともない鳥、虫たち。
どうやら、私は、死んで、最近チョッパリの間で流行っているという、異世界転生を果たしてしまったのだろう。
そう思うと、あの喧騒と、いつまでもつきまとう外国人在留カードからおさらばできたことが嬉しい反面、専用冷蔵庫に残してきたダイコンキムチのパクちゃんが心配である。
もしかしたら、元の世界に戻れるかもしれない。
まずはこの世界のことを知らなくてはいけない。
私は、あてもなく、歩き出したが、すぐに歩みを止めることとなった。
目の前に看板があった。
「この先、王都チマチョゴリ」
異世界なのに、はっきり読めた!
これは特殊スキルなのか!?いやちがう!
「ハングルでかいてあるやないかーい!」
鶴橋育ちのツッコミが冴え渡った。




