表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
東方戦争記  作者: 紅き蠍
第八章 審判の日
40/42

Step4 真実を受け入れる

すぐに数名の兵士がここにやってきて俺を支える。


「戦況はどうなってる?」



すると紫がやってきてこう伝えた。



「クローン部隊、ドローン部隊共に鎮圧完了、議会の議長に関わっていた議員も逮捕されたわ」



「つまり、この戦争は終わったのか」



「そうよ、終わったの」



それを聞いてすぐに動いたのは霊夢だった。



「……ねぇ、真、一つだけ伝えたい事があるの」



「何だ?」



霊夢は大きく息を吸って叫んだ。



「私は真のことが好きです!」



『……………えぇぇぇぇぇぇ!?ここで言っちゃう?!』



一部の人間、つまりブルーイーグル隊以外が壮絶に驚く。



「おい、真、告白されてるぞ」



「どうするんです?真」



「OK出すか?OK?」


上からプライス少佐、フロスト曹長、ダナン伍長だ。



「……こっちには渡したい物がある」


「私もよ、真」



二人ともポケットを探り、指輪を渡す。



「え、なんでお前が持ってるんだ?」


「それはこっちのセリフよ、なんで私の親の指輪持ってるのよ」



「あ、それは私からのプレゼントってことにして頂戴?」



「……また紫がやったのね……」



俺が渡したのは赤いルビーが埋め込まれたもの、霊夢が渡してきたのはサファイアが埋め込まれたもの、どちらも形は全く一緒。





「で、肝心の返事はどうするんだ?」

「黙れゴースト!集中しろ!」




ゴーストとソープが喧嘩している。




「……俺には恋愛感情なんて中学時代の終わりに消えた、それは自分でも理解している、もしかしたら恋愛感情が暴力沙汰になるかもしれないし、自分勝手に引きずり回すのを恋愛と勘違いするかもしれない、



それでも俺は……」




目を閉じる、今までの辛く長い戦いが激しい濁流のように流れていく。



シャムは自らの変化を受け入れた。



桜は自分の過去を受け入れた。



魔理沙は自分の家族を受け入れた。



メリーは自分の境遇を受け入れた。



蓮子は人間でなくなった友を受け入れた。



健吾は人から受ける感情を受け入れた。



そして俺たち真と霊夢は。



「それでも貴方は俺に着いてきてくれますか?」



「…………はい!」



自らの罪を、二人で受け入れた。




「真!」




「霊夢!」




そして俺たちは沢山の歓声と共に何時迄も抱きしめあった。





































































【エンディングテーマBadApple!!】



この後、俺たちは一旦二人仲良く永遠亭に入院した。


霊夢は続く実験で疲労し、俺はスペクターモードと後一つ何か起動していた痕跡があったが、不明な物を起動したせいで身体中の筋肉が限界を超えていた。


退院はあの事件から一ヶ月経った後だった、俺は半分妖怪と化しているからこの治療速度は納得だが、霊夢も霊夢ですごいな。


博麗神社に戻るとフィオナとカルロ、綿月姉妹が他の仲間たちと待っていた。


なんでも今までの罪を償い、私が一生懸命頑張り、地球との関係を改善していくとのことだ、俺はあまり政治家を信用しないタイプだが、この時だけは信じていいだろう。


この日に月と幻想郷との国交が成立した。


月にはまだこの事件の影響が強く出ている、今後は彼女の手腕によるだろう、ついでにカルロにアレを返しておいた。



その後、FDF正式成立が会議で決定したことを紫が報告し、月面メンバーと、ブルーイーグル隊、そしてタスクフォース180の三隊で記念撮影、撮影は射命丸が快く受け入れてくれた。つまり、俺たちがFDF発足メンバーになる。


写真撮影が終わった後すぐに飲めや食えやの大宴会に直行した。

時期が丁度桜の季節で、素晴らしい雰囲気になったが、途中で色々乱入して何故か弾幕が始まっていた。


タスクフォースメンバーは逃げ惑い、

月のメンバーはフィオナを囲んで防衛体制、

ブルーイーグル隊は逃げもせず弾幕鑑賞。

オマケに妖怪はさらに挑発とてんやわんやに、

結局霊夢の全員制裁でこの場は収まった。タスクフォースメンバーが何故俺たちも?と思ったらしいが。



さあ、ここで後のブルーイーグル隊員のことを話そうと思う。



シャムは正式に紅魔館の執事になった。なんでもお嬢様と、咲夜にいつも引っ付いてはなんでもしている模様、そのうち門番首にしようか?なんてとんでもない話が聞けたが。



桜と魔理沙は魔理沙の霧雨魔法店で色々請け負っているらしい、繁盛してんのか?未だによくわからない。



蓮子とメリーは人間の里で探偵をしていると聞いた、時々聖の説法を聞いては叱られ、人里から出て妖怪退治してるらしい。

今じゃ子供たちに人気になって寺子屋で教えてるらしい、何を教えてるかは知らない、

メリーと蓮子でイチャイチャしてるだけとか聞いてるが。



健吾は文と共に妖怪の山に向かった。

最初は大天狗もあまり快く思わなかったらしいが、少しお話ししたら大歓迎してくれたという、

数日後の文が発行してる文々。新聞にはボコボコにされてる大天狗が一面に乗っていたが。



タスクフォースメンバーは人間の里に自分たちで宿舎を作ったらしい、紫や慧音が協力してくれたらしい。



そして俺たちは博麗神社で毎日を過ごしている。





















































日記を閉じ、少し背伸びした後、縁側に出た。

日記を書くのは何日ぶりか?開戦当時は書いていたが今日まで殆ど書いてない。



「ねえ、真」



「なんだ?霊夢」



霊夢が隣に座る。



「この世界は幾つも嘘や虚実が紛れてるけどさ、どうして貴方は私が言ったことを嘘だと思わなかったの?」



人間には進める道が六つある。

だが、それは最後の方でしか選べない、その道もそれまでの過程で殆ど決まってしまう。



「それはな…」



人間はさみしい種族、一人になりたく無いがために自分を嘘で塗り固める、気がつけば真実は嘘というインクに吸い取られて、自分でもわからなくなってしまう、そうなってしまえば自分が自分でも認知できなくなる。



「きっと…」



では真実を常に表に出せばいいという問題でもない、人には隠すべき真実がある、同時にさらけ出しすぎれば過ぎるほど人は孤立する、人間は弱く一人ではとても生きていけない。俺がそうだったのだ。



「きっと?」



うまく付き合うためには、自分と向き合わなければならない、お互いが歩み寄らなければ抱き合えないのと同じで、お互いを見つめ合わなければ変えなどできない。


それを踏まえた上で、この嘘と虚実で渦巻くこの世界を生きるには、

自分が信じる道へ進め。それが誰かに不正解と言われても、自分が信じていれば正解なのだ。



霊夢の顔を見つめて、こういった。



「きっとそれは、俺たちの親が、教えてくれたんだ」



俺たちの人生は、まだ、始まったばかり。


どうも読者の皆さん、作者の紅き蠍です。


はい、というわけで東方戦争記ついに完結です!いやー一年間かかりました!


途中で更新速度が落ちてすみませんでした。流石に忙しかったよ…



最初の方は色々わからないところだらけで内容が右往左往してましたね、機会があればリメイクとか作ってみたいですね。


現在は次回作のプランが二つありますが、ここでは言わずに活動報告の方で発表したいと思います。


では、皆さんその日までしばしお別れです、また次の作品で会いましょう!



あ、もうちょっとだけ続くよ



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[気になる点] うp主さん、もしかして蓮メリの探偵云々は”秘封探偵事務所”の要素ですか? [一言] 執筆お疲れさまでした!(遅い)
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ