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東方戦争記  作者: 紅き蠍
第四章 スキマ妖怪の苦悩
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第十四話 日常と隠された真実

無事に夏を取り戻した真達。



しかし、現在の状態は今も変わらず戦線が下がる気配はなかった。



だが、彼等は手にした。

仲間を手に入れた。



これにより一斉攻勢が始まろうとしていた。







紫の居場所がわからないまま…





第四章 スキマ妖怪の苦悩



"If you know the enemy and know yourself, you need not fear the result of a hundred battles." - Sun Tzu

彼を知り 己を知らば 百戦危うからず ―― 孫子

(敵を知り、自分をよく知っていれば、百回戦っても負けることはない)



あの後桜、魔理沙と共にヘリで神社に戻った。

両親が幻想郷に居たことがわかり、桜はショックを受けていたが、魔理沙に励まされ、今は大丈夫らしい。



魔理沙の家のことにもケリがついた。

魔理沙のひとり立ちが両親に認められたらしい。

どちらも最高の方向に進んでいるようだ。



魔理沙の家が破壊されていたが、その周辺の安全が確保された為、我々で再び建て直すことになった。

カルロの部隊…今後はキロチームと呼ぼう。その中に建設関係に着いていた人が居た為、我々だけで行うことになった。



途中、妖怪が攻撃したり地面から何か出てきたりしたため大変だったが、完成した。



そして、妖夢と幽々子の事だが、次第によくなっているらしい、まだ目が覚めないが。



とにかく、全てがうまくいっていた。



これは、前回の作戦から一ヶ月後の話しだ。






[2050:8.08:17:30 博麗神社]



いつも通り縁側でゆっくりをなでながらまったりしていると。



「どう?真、似合ってる?」



声をかけられた方を見ると、魔理沙のような白と黒の服を着た桜が立っていた。

何というか、似合ってることには似合ってるのだが、ロングの赤い髪の毛が帽子に似合わないし、胸が少し…



「隊長?今胸がどうとか言わなかった?」



「言っていません!マム!」



「よろしい♪」



ドス黒いオーラがでていた、何で俺の周りには心を読む奴が多いんだ?



「黙ってなさい♪」



ドゴッ!!



鳩尾に一発、殴られた。

あれ?俺って隊長だよね、階級一番高いよね、どうしてこうなった。



とにかく、今日は俺が食事当番だ、飯を作るかね。



そういえば、最近紫からの連絡がつかない。まだ夢の中だと思うが、これ以上こないなら何か対策を考えなければならないな。




冷蔵庫から牛肉を取り出し、一枚を五ミリくらいの厚さに切る。



「あら~白神くん、ステーキ作るのね~」



幽々子様(幽々子と呼び捨てにしたら、妖夢が睨んできたので様付け)がにおいを嗅ぎつけたのかやってきた。



「まだ作ってますから触らないでください」



この人は食欲がすごく、一人で五人前は軽く平らげてしまう。

妖夢曰く、まだ少ないほうらしい。なんのこっちゃ。



「あら~なら少し待っているわね~」



予想はしていたが手伝う気はないようだ。



「おい!焼き加減はどうするんだ!」



「俺はウェルダンで」「僕はミディアムで」「私もミディアムで!」「私も蓮子と同じ」「私はレアで」「私はあんたの判断に任せるわ」「私もおなじだぜ!」「私もそうします」「私もそうしますわ~」



順番に健吾、シャム、蓮子、メリー、霊夢、魔理沙、妖夢、幽々子様の順番だ。

これらを素早くノルンにメモする。



最初にウェルダンを焼く、その間にニンジンとフライドポテトを揚げ、鉄板を温めておく。



次にミディアム、レアの順に焼いていく。




「焼けてきたか」



焼けた肉を温めておいた鉄板の上にニンジン、ブロッコリー、フライドポテトをおく。



そこに特製デミグラスソースをかけて完成。



後は人数分作る。

ただ、幽々子様だけは特別に五人前用意する。



人数分のナイフとフォークを用意して、机の上に置く。



「さあできた、残さず食え、残しは殺す」



ナイフを取り出し、脅す。



気にしない様子で他は食べ始める。



「うむ、美味い、久しぶりに料理を作っていたから腕が落ちているかと思ったが、違った様だな」



健吾がいう、こいつは桜と一緒に

「すまんが飯を作ってくれんか?」

とたかりにくるので次第に上手くなっていた。



「あら、上手じゃない、焦げが見当たらないわね」



霊夢が褒めた…だと?!



「このデミグラスソースも美味しいわね~どうやって作ったのかしら~?」



そういいながら、三枚目の肉に手を付けていた、早い、早すぎるぜ幽々子様。



「すまんが秘密でな、こればっかりは教えられない」



言えない、ケチャップとマヨネーズ、ソースを混ぜただけなんて言えない。



全員が残さず食べ終わり、片付けをしていると、メリーが話しかけてきた。



「ねぇ真、あなた明日買い出し担当でしょ?」



「あぁ、そうだが、何か買って欲しいものがあるのか?」



「私と蓮子、実はまだ人間の里に買い出し行ってないのだけど、連れてってもらっていいかしら?」



「まぁいいが、なんで聞くんだ?」



「別に、一応聞いたほうがいいと思って」



そうか、と言って洗い物を再開する。



「風呂湧いたぞ~、誰が入るんだ?」



皿洗いは終わった、なら先に入るか、風呂は熱めに限る。




全身洗い終わり、ゆっくり風呂に浸かる。

思えばここまでいろんなことがあった。

飛行機が落ちて、人間の里が攻め込まれ、防衛して、シャムの雇い主が見つかり、桜が魔理沙の姉だったこと。


俺の腹の傷を見ながらつぶやく。


「いつになったら、俺のことを全員に話せるだろうか…」


隠し続けて早四年、一体いつになったら話す勇気が出るのだろうか…


湯船から出て、風呂場から出ようとした、そこで見たものは。




裸の霊夢だった。





「キャアァァァァァァァ!」




次の瞬間、目の前には陰陽玉が埋め尽くしていた











































Viewpoint change 霊夢



な、なによ、いきなり、扉開けて出てくるなんて、ビックリして陰陽玉投げちゃったじゃない…



「ちょっと、どうしたのよ!…あー真か、あいつまた外確認しなかったのね…少し、お話しないといけないわね…」



また桜が黒いオーラを出している、女の私でも引くレベルよ…



ふと真の腹を見ると、斜めに大きな傷跡があることに気づいた。



「あら、桜、この傷何かしら」



とりあえず桜に聞いてみる。



「あら、そんな傷跡あったの?私も知らなかったわ」



桜でも知らないことがあるのね…



「彼は結構秘密にしてること多いからね…私も十四から十六までの彼のことは知らないのよ、小学生の頃から一緒だったけどね…」



と、言った後、真を引きずっていった。



その後、部屋の一つから男の悲鳴と女性のサディスティックな声が聞こえたのは言うまでもない



少し行間を増やしてみました、読みづらいのであれば修正しますので連絡下さい。



【腹の傷】については後々語られる予定。



少なくとも十月以内にはこの章は終わると思います。

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