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新たなる脅威


北朝鮮の作戦から2日後―――



ニュースでは連日北朝鮮での謎の爆発が放送され、様々な憶測が飛び交いアメリカでの被爆被害も日を増す事に増大していた。



ここは新潟県・佐渡島

      

ここに第1特別機動小隊―――通称【特機】の基地が存在する。むろん最重要機密である。



 法改正された5年前からこの佐渡島をアジア防衛拠点とすべく、空自や海自の基地を建設していたのだが、それも全ては【特機】の為のものであり、本土での機体の運用は機密性から考えて困難な事も、この佐渡島を基地として選んだ理由の1つであった。


ここで少し21式について、説明をしておこう。


【21式人型機動兵器】

この兵器はいわゆるロボット兵器であり、現在は単座と複座の2種類の機体が存在する。


(某漫画のパト〇イバーの様な形を想像してもらいたい)


そのロボットの緒元は以下の通りである。


全高約10m


総重量約40t(装備により異なる)


最高移動速度・約120km となっている。


固定武装として頭部内右側に7.62mmミニガン1丁・左に12.7mm機銃が1丁・右腕部に3銃身20mm機関砲が1門搭載されており・・・


・120mm滑空砲(小銃タイプ)

・105mmライフル砲(小銃タイプ)

・40mm機関砲(軽機関銃タイプ)

等、任務に応じて様々な武装が可能となっている。


機体はパイロットの得意分野により、様々なカスタムを施す為、量産の目処は立っていなかった。



続いて、特機のパイロットについてだが・・・


【特機1号機】単座型

 伊達宗介ダテソウスケ

 階級 2等陸佐

 元・特殊作戦群所属で、現在は特機の隊長である。


【特機2号機】単座型

 遠藤悟エンドウサトル

 階級 1等陸尉

 伊達と同じく、元・特殊作戦群所属で現、特機副隊長


【特機3号機】複座型

 原拓真ハラタクマ

 階級 2等空尉

 元・空自F‐2パイロット

【同3号機】

 工藤進クドウシン

 階級 1等空曹

 元・空自AWACSレーダー員



【特機4号機】単座

 沖田淳オキタジュン

 階級 海曹長

 元・海自・特警隊



【特機5号機】単座

 速水龍平ハヤミリュウヘイ

 階級 2等海曹

 元・海自・特警隊



【特機6号機】複座型

 國村楓クニムラカエデ

 階級 3等陸尉

 元・第1対戦車ヘリ隊


【同6号機】

 海野鷹子ウンノタカコ

 階級 准陸尉

 元・第1混成団第102不発弾処理隊



以上8名が特機小隊のメンバーであり、他数名が現在特殊訓練や教育の為離隊していた。





≪ピッピッ!≫≪ピッピッ!≫


急に特機隊員に支給されている携帯端末に招集のメールが届いた事を告げる電子音が響く。



その5分後―――



【同基地中央作戦室】


全隊員が席に着くとこの基地の総司令を務める益田1佐が姿を現した。


「緒官、市ヶ谷より指令を伝える!


 本日、日本時間0605時、南アフリカ軍の一部の部隊がクーデターを起こした」


そこに國村が割り込んだ。

 

「司令?失礼ですが・・・我々は必要無いのではありませんか?鎮圧には政府軍、それに邦人救出なら特殊作戦郡や緊急の一般部隊を向かわせれば済む話しでありませんか?」


「話しは最後まで聞け國村3尉!ここからが問題なのだ。情報によると現在、南アフリカ政府軍が鎮圧にあたっているのだが・・・終息の目処は立っていない。


 日本政府は直ぐにでも邦人救出部隊を編成し向う予定なのだが・・・救出している間の邦人及び部隊援護が今回の任務である。


 邦人を救出している間の襲撃確立が非常に高いと予想され、時間も無くどの国にも支援を受けれないのが現状だ!


 緒官らも判っているとは思うが、我々は日本の最後の砦となる部隊であり、機密部隊でもある。そう易々と現場に出ていては、機密の意味も無くなってしまう・・・しかし!現在アメリカの支援が受けれないこの状況を打開しえる戦力は緒官らしかいないのだ!


直ちに行動に移ってくれ。 尚、詳しい作戦内容及び現地の情報は21式のシステムと携帯端末に送信しておく。各員、目を通しておく様に、以上!健闘を祈る」


こうして次なる任務が彼等に与えられると共に、新たな戦場への扉が静かに開き始めていた。












【同基地・空自滑走路】


すぐに完全武装された21式が滑走路へと出され、ある航空機へと積載されていく。


その航空機とは―――


【XC‐3】大型ステルス輸送機、通称【富士】である。


この輸送機は、21式専用の輸送機でありまだ国内に4機しか存在しない機で、アメリカのB‐2爆撃機に似た形状をしているのが特長の機体であった。


武装は無く、胴体下に2機の21式を搭載可能な機体である。



「司令、富士1・2・3番機、離陸準備完了しました!」


管制官が司令に報告する。


「よし、離陸を許可する」


「了解!」


「富士1から富士3番機、こちら管制塔。離陸を許可する―――繰り返す。離陸を許可する」


こうして3機の巨大な翼は大空へと舞い上がる事となる。




同時刻―――


邦人救出の為の政府専用機と西方普連を乗せた輸送機も日本を飛び立っていた。







その数時間後・・・


インド洋上空にて―――



「機長より、小隊各機。現在インド洋上空、異常ナシ。降下ポイントまで約30分」



「特機1より各機、聞こえたな。それでは作戦を確認する


6号機は、空港脇の格納庫にて待機し直接警戒。


2号機は空港より北西1kmの地点に潜伏し、主要道路を警戒。


3号機は北2km地点の山脈に位置し、UAVを射出し全般を監視せよ。


4号機は3号機と同じ山脈に位置し、道路の警戒にあたれ。


5号機は空港より南2km地点の海岸線へ行き周辺の警戒。


 俺は、北東1.5kmの地点で警戒する。尚、判ってると思うが極力交戦は控えると共に、隠密行動に心掛けよ!」


そんな話しの中、輸送機はアガラス岬を越え一路ケイプタウンを目指していた。


「こちら機長、降下ポイントに接近!機体切り離しカウント10秒前!」


「3・・2・・1・・」


「今!」


 ≪バシュ!バシュ!!≫


機体を放出した微かな振動と軽くなった機体の感覚を感じながら機長が報告する。


「HQ、こちら富士1。全機体の切り離し成功!これより帰投する」


6つの巨大なパラシュートが南アフリカの地に降り立つ。



そして戦いの火蓋が切って落されようとしていた。


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