始まり
自衛隊法・第3条
自衛隊は、わが国の平和と独立を守り、国の安全を保つため、直接侵略及び間接侵略に対しわが国を防衛する事を主たる任務とし、必要に応じ、公共の秩序の維持に当るものとする。
(服務小六法より抜粋)
2022年 6月―――
現地時間 03:45
≪ピッ!≫
「HQ。こちら特機1、配置完了。
予定通り04:00(マル、ヨン、マルマル)行動開始」
「本部了解」
「特機1より各機、初陣だ・・・素早く済ませろ」
『「了解!」』
暗闇の中、短節な通信が淡々と交されていく―――
ここは北朝鮮、中国の国境に近い秘密ミサイル発射基地。
話は10日前に遡る。
日本が新たに打ち上げた新型偵察衛星からもたらされた映像に、ロシア製3段式の長距離大陸間弾道弾の姿が確認された。
それだけならば本来、米軍が対処するのだろう・・・
だが、アメリカはその事態に対応せず沈黙を続けていた・・・
この弾道ミサイル(ICBM)が確認される2日前、謎のテロリストにより核攻撃を受けたアメリカ合衆国。
その日、ニューヨークが地図から消滅したのである。
自国防衛と犯人究明に追われるアメリカ。
そこに、情報部より新たな情報がもたらされる事となる・・・
攻撃目標は【日本国―東京】弾頭は〝通常〟にあらず!繰り返す―――弾頭は〝通常〟にあらず。と・・・
その事実は衛星でも確認され発射の可能性も近日中と割り出された。
そこで日本は独自に対処しなくてはならない局面を迎える事となったのである。